パクパク日記3年4月1

         桜満開・花冷え・花曇り・そして花散らす雨

         

3月31日(月) 晴れ コートが要らない位暖か

昼 銀座「維新號」 セロリそば、ライチ(サービス) 900円、からし菜饅 450円+税

   

セロリそばの具は、セロリ、たまねぎ、椎茸、竹の子、絹さやで、薄くトロミがついている。

セロリのシャキシャ具合が命だから、調理人も熱の通し加減には気を使うのだろうなぁ。

夜―1 銀座「久兵衛」 海鼠酢、イカの塩辛、刺身盛り合わせ(大トロ、イカ、シマアジ、

    カツオ)、青柳、カラスミと大根、ぐじの焼き物、鮨盛り合わせ(コハダ、赤貝、ウニ、海

    老、大トロ、赤身、平目)、巻もの(鉄火、かんぴょう巻など、穴子のツメ有りと無し、大

    根漬け、奈良漬け)、吸い物、苺、ビール、冷酒(新政)

   

   

   

   

「すきや橋次郎」とか「きよ田」、「寿司幸」もあるけど、銀座の鮨の名店といえば、真っ先に

挙がる名前は「久兵衛」かもしれない。その3階の座敷で宴会。私の送別会も含んでいる。ま、

送別されたと言っても失業したワケではなく、数社のうち1社の仕事が終わったということ。

この店の1本5千円もする太巻きとか、鮨弁当も何度か食べたし、ホテルニューオータニ店に

も行ったことがあるが、現在のビルが出来てからは初めて。イカの塩辛が良い味。巨大なバカ

貝青柳が甘く、塩をつけると更に甘みが増す。薄い大根に挟んだカラスミは、こっそり特別に

頼んでしまった。へへへ。穴子は、ツメをつけたものとつけないものが両方出て来た。大根漬

け、奈良漬けがとても旨かったが、鮨についてそれほど感想は無い。「冷酒のリストを下さい」

とお願いすると「オススメは新政です」とだけ。接客態度は疑問だ。個人で行くにはどうかな。

夜―2 銀座「スランジーバ」 生ビール、ジントニック、ドライマティーニ

   

記念品のワインに加え、大きな花束を頂く。会社辞めるっていいね。ハハハハハ。この数ヶ月

仕事でチョー大変だったF君の慰労も兼ね、明日から新しくなる会社について真面目に話す。

夜―3 銀座「某」 水割り

F君の携帯が鳴り、2次会会場に。「じゃ1杯ね」のハズが、深夜帰宅して寝たのは4時だった。

         ________________________

4月1日(火) 晴れ午後から花曇り 今日も暖かい 

昼 銀座「ぽえむ」 野菜とチキンのスープカレー(サラダ、コーヒーつき)900

   

午前中も打ち合わせがあり、寝不足と多少二日酔いで出社。こんな時のランチは、辛いカレー

かスープ麺に限る。逆に一番食べたくないのが、サンドイッチとか生姜焼き定食など定食系か。

花曇りとなった午後、担当している会社の1社の社員総会があり東京プリンスホテルに行く。

隣の増上寺では、桜が満開。徳川家の菩提所として有名だが、浄土宗のお寺でもある。浄土宗

の開祖・法然上人の忌日法要である御忌大会(ぎょえたいえ)に合わせて歴代将軍の霊廟の特

別参拝もあるらしいが、それは明日2日からとか3日からなのだ。境内では準備に忙しそう。

夜 新橋「自由軒」 名物インディアンカレー 700円+セット(サラダ、スープ)150円+税

   

        この上にウスターソースをかけ回し混ぜて混ぜて食す  薬味は福神漬けとらっきょ

大阪千日前の「自由軒」が、昨年11月に東京に進出した。明治43年の開店以来、秘伝の製法

で名物「インディアンカレー」を作り続けているんだって。みなみの千日前の本店にも何度か

行ったことがあるし、空港に売っているカレーの土産も買ったことがある。名物「混ぜカレー」

は、カレーのルーとご飯を混ぜて調理したもので、その真中に生卵がポンと乗っかって出て来

る。それにウスターソースをかけ、今度は自分で混ぜ混ぜして食べるのが自由軒風。明治時代

には卵もウスターソースも高級品だったから「ハイカラ」と思われたらしいよ。普通のカレー

は「別カレー」と言う。ハヤシライスが訛ったのか「名物ハイシライス」や、洋食のメニュー

も多数あり、午後5時からはアルコールや酒の肴のメニューも出る。本店で食べた時より、辛

さが足りない感じがするなぁ。店内には明治、大正、昭和時代の大型のマッチが展示してある。

夜のおやつ サーダーアーダーギー、クエン酸、香酢

2003年の4月1日は、カレーしか食べなかった日とするのも何だな、と思い沖縄ドーナッツ的

サーダーアーダーギーを1つ食べる。うん、これはバナナ味だ。今日4月1日はエイプリルフ

ールだったが、最近は余り盛り上がらないね。私も全くウソつかなかったし。今朝、昨日の夕

刊と朝刊を一緒に読んだ。日大アメリカンフットボール部フェニックスの篠竹監督が退任した

ことを知る。17回も学生チャンピオンに導いた名監督だった。素晴らしい功績を残した人なの

に終り方が寂しい。引き際を間違えるとそうなるのか。レスリー・チャンが自殺した?無酒日

          _________________________

4月2日(水) 1日中雨 花冷え

昼 銀座・並木通り「いちこし」 パスタランチ(野菜のクリームスープ、サラダ、スパゲッ

  ティアラビアータ、ムースとプリン、コーヒー)1050

   

   

花が咲きそろった頃に無情の雨が降るのも毎年のことだ。花冷えで寒い。スープを2杯飲む。

夜 銀座松屋「銀座アスター松屋店」 海老春巻 500円、ズワイ蟹と春野菜の翡翠麺 1800

     円、タピオカと苺のココナツミルク 600

   

   

海老春巻には、海老スリ身とぷりっぷりの海老がギッシリ入っていて旨い。季節メニューらし

いズワイ蟹と春野菜の翡翠麺。春キャベツとネギ、竹の子の上にしっかりズワイ蟹が乗ってい

る。麺は細めの翡翠麺で、ちょっと茹で過ぎが残念。デザートには、小粒のタピオカがたくさ

ん沈んでいる。中にはタピオカ一族の団体のような塊もあって含有率高し。甘く無いのが嬉し

いような寂しいような。隣の席では日本舞踊の試験に合格したという2人とお師匠さんの祝宴

のようだったが、緊張が解けた安堵感からか師匠が倒れてしまって椅子に寝ていた。 無酒日

          _________________________

4月3日(木) 晴れ

昼 新橋「鶏割烹 末げん」 かま定食(かま丼、吸い物、小鉢、漬け物) 1000

   

インディアンカレーの「自由軒」が明治43年創業なら、「末げん」は明治42年創業。有名人に

愛された店だが、中でも三島由紀夫は昭和45年市ヶ谷自衛隊で自刃を遂げる前夜、盾の会のメ

ンバーと最後の夕食を「末げん」で取ったことでも知られる。かま丼とは親子丼のこと。特製

の挽肉を使った丼で、見た目にも美しい。少し甘い味付けだが、ツユだくのご飯をワシワシと

食べてしまう。大盛りは100円増し。吸い物の蓋を取ると生姜の香りがして味も実によろしい。

夜 早稲田「しゃぶ花」 付き出し(温泉卵)、アジの南蛮漬け 500円、砂肝揚げ 300円、

     特選和牛のしゃぶしゃぶコース(サラダ、しゃぶしゃぶ鍋の肉と野菜、きしめん、柚子シ

     ャーベット)5千円、生ビール、冷酒(〆張鶴)

   

   

Sちゃんはやっぱり結婚すると言う。4回目の。彼女のお祝いの宴であったが、20数年間続け

て来た店を閉じ、息子もアメリカへ留学、その上元の同僚が白血病で亡くなってしまい、話は

湿っぽい方向へ。Sちゃんはすき焼きが良いと言い、私はしゃぶしゃぶ。1人づつの鍋となる。

店長は、若い頃専修大グリーンマシーンの選手だった方で、店には元選手達数人が働いている。

          _________________________

4月4日(金) 花曇り

朝 家食 サーダーアーダーギー(黒砂糖味、胡麻味)、クエン酸、香酢

   

サーダーアーダーギーをオーブントースターでちょっと焼くと、カリコリさがよみがえった。

昼 新橋「スマトラカレー」 スマトラカレー(ルーのみ大盛り)600円、キャベツ 50円、

     らっきょ 60

   

え?今週3回目のカレー?ま、好きだからね、仕方ないやね。食後に辛味が追いかけて来る。

午後のおやつ 麹町「錆柚」 マカロン、マイルドコーヒー 600

  

お店で出すマカロンを1ヶ月間研究した結果、このマカロンが完成したとか。サービスで食べ

させて貰った。うん、旨いよ! 今日こそと思っていたのに、又もや肩すかしにあってガック

リ。アテも無く歩き出し麹町から市ヶ谷を経て四谷まで歩いてしまった。そのコースは花の名

所でもあり、昼間から花見の場所取りが行われていた。花を見るのは楽しいが花見宴会は嫌い。

夜 家食 鶏と五目おこわ、じゃが芋入り切り干し大根、アスパラとトマトの玉葱ドレッシン

     グ、銀鮭の味噌漬け焼、春キャベツと椎茸の味噌汁

   

   

久し振りに「キチンと家食」。春らしい食卓を考えたが、それはアスパラとトマトの皿だけ。春

キャベツの味噌汁もあったか。切り干し大根も、じゃが芋を入れると副菜から主菜に。無酒日

        __________________________

4月5日(土) 花散らしの大雨 寒くて風も強い

朝 家食 生ホタテ貝の味噌漬け、菜の花のお浸し、鶏と五目おこわ、じゃが芋入り切り干し

     大根、春キャベツと椎茸の味噌汁

朝から天気予報通りの大雨。まさに花散らしの雨。菜の花の季節もあと少しだがお浸しにして。

午後のおやつ 「中村屋」の宇治餡月餅、生姜ロール、千草28とメグスリの木ミックス茶   

夜―1 荒木町「ます味」 お任せコース(前菜:肝煮・稚鮎の南蛮漬け・白子、穴子の薄作

        りとノレソレ、天麩羅盛り合わせ:穴子の湯葉巻・穴子の桜葉巻、龍田揚げ・タラの芽、

       穴子の白焼き 晒しネギ・山葵・塩添え、春の野菜の雑炊、デザート:柑橘類のゼリーと

       苺、生ビール、冷酒(立山)

   

   

   

     

悪天候の中、午後4時ホテルロビー集合。3人揃ってヘルスクラブへ。香港から一時避難のKC

と優雅なプータロー生活にピリオドをつけるかもしれないIMはジム&プール&サウナ&風呂、

私はいつものようにプール&風呂。これから食べるご馳走の摂取カロリー分を、事前に運動し

て減らしておくって賢明でしょ?2時間半後「さぁ、バリバリ食べるぞ!」と意気込む。荒木町

の「ます味」には、出産後初の「飲み」を許されたRMも参加。飲みと言ってもオール母乳だ

からビール1杯だけ。このメンバーで食事するのは1年振りだ。KCは退社&香港に移住、IM

は退社、RMは退社&出産。1年前岐路に立っていたみんな、それぞれの道を歩んでいる。穴子

の薄作りには、穴子の稚魚である「ノレソレ」も出た。最後は穴子飯のハズだったが、春らし

い雑炊を作ってみました、とご主人。菜の花、竹の子、根三つ葉、芹、独活・・・春らしい苦

味も感じられて旨い!「中華も良いけど、やっぱり食べ物は日本だわ」と4人はうなづいた。

夜―2 荒木町「ワインライト」 松の実のバター煎り、ジントニック 

9時半の授乳に合わせてRMは帰って行った。ニワカ運動組の3人は残ってカロリーを摂取。

          ______________________

4月6日(日) 晴れ

朝 家食 「ます味」の穴子飯、IM母上特製のイカナゴのくぎ煮、しば漬け、トマト、椎茸と

     豆腐の味噌汁

   

今日は絶好の洗濯日和だ。土産に買った「ます味」の穴子飯。レンジで少し温めてタレと山椒

を振って。旨いなぁ。IMのお母さまが作って下さったくぎ煮も甘辛くて良い味。ご馳走さま。

おやつ 早稲田「虎屋」 スペシャルショートケーキ、コーヒー 630

   

自宅近くは、花見客で賑わっている。宴会禁止なので放歌高吟が無いのは救い。それでも、ど

こからやって来たのかタコ焼き、焼き芋、コーヒー、団子などを売る車が乗りつけ商売してい

る。神田川沿いから溢れた人々は、花見時だけ開放される芭蕉庵や椿山荘、新江戸川公園に吸

い込まれていく。染井吉野だけでなく、枝垂れ桜、木蓮、オトメ椿、ユキ柳、木瓜、ゲンペイ

枝垂れ桃などが一斉に咲き出した。この季節、ここに住んでいて嬉しいなぁ、と毎年思う。

夜 家食 春キャベツとエノキ茸の炒めもの、春キャベツと玉葱のサラダ、菜の花のお浸し、

     生ホタテ貝の味噌漬け、金目鯛の味噌漬け焼、鶏と五目おこわ、豆腐と椎茸の味噌汁

   

今週酒を飲んだのは3日。1月、2月と5割の日を無酒日としたので4割ペースには5日貯金

があったが、3月飲み過ぎて蓄えを3日使ってしまった。そんなこともあって、4月は抑えた

生活をしている。我ながらエライと思う。夕食の皿数は多いが、限られた材料ばかり。無酒日

         ______________________

【今週の振り返り】

小学生が将来なりたい職業アンケートで、男子生徒では「技術者」と「大学教授」がランクア

ップしたと新聞が報じていた。技術者は、ノーベル賞を受賞した田中さんの影響があるのだろ

う。理科離れの危機が叫ばれ、学力低下を招くと評判の悪い「ゆとり教育」の中で、技術者や

大学教授を目指そうという子供が増えているのなら、それはそれで良いようにも思える。でも、

自分のことを思うと、子供の頃の憧れは、憧れに終わってしまうんだけどね。

大学教授と言えば「研究する」、「教える」が2大任務だろうか。付随して研究者を「育てる」、

教職員として大学の仕事を「させられる」というのもあるのか。目指すものは、助手、助教授、

教授となって、大学内ではチカラを付けてブイブイ言わせ、学長になる。研究者としては、優

れた研究成果をあげ学会において実力者になる。理想を言えば、ノーベル賞を頂点とする学者

界の賞もたくさん貰いたい、ってとこかしらねぇ。想像上のことですので、悪しからず。

こうして考えて行くと、どうも「教える」という仕事がオロソカになるなぁ、と思えて来る。

大昔私が学生の頃、珍しく真面目に授業に出た。10年間先輩から受け継がれて来たボロボロの

ノートを開いたら、その教授は面白くない冗談まで、ノートと同じことを喋っていた。学生が

聞いていようが、聞いていまいが気にすることも無い。ある人が言っていた。「大学というとこ

ろは、教えたく無い人と学びたく無い人だけがいる場所なんです」。ケダシ名言である。この2

ヶ月位の間で、食事時に大学教授らしいグループ、2人連れ、3人連れと隣合わせた。夜は賑や

かにやることが多いが、昼はたいてい1人で食べるから、隣の話がイヤでも耳に入って来る。

それに周囲の人に迷惑なんてことは一度も考えたことが無い、という大声でお話になるので、

話の中身まで分かってしまう。教授仲間のヤッカミとか人事の予想、学閥のハナシだった。非

難はしないけど、そうゆうのは街中でやらずに学校でやってちょ。

          ボクも五浪してニャア、今は学ぶ気ないんよ

       バックナンバーのトップへ   夢子倶楽部のトップに戻る