パクパク日記4年11月3週

           2週続けて週末はカレー曜日。嬉しい嬉しいカレー曜日

        

11月 15日(月) 雨 夕方から曇り

昼 赤坂・ベルビー赤坂「ヴェトナム・アリス」 フォーセット(フォーガー、生春巻) 1,000円、ヴェ

      トナム コーヒー 300円

    

赤坂の「ヴェトナム・アリス」が11月1日から喫煙と禁煙コーナーを分け、ちょっとだけランチメニューの

値段が下げた。昨年ヴェトナムに初めて行って以来あの国の料理や飲み物がクセになってしまったよ。

ヴェトナムコーヒーは底に甘いコンデンンスミルクが入っている。甘いコーヒーは苦手なので、残り少な

になって来ると、底のコンデンスミルクを起こさないよう、そーっと飲む。暑い国の人は甘いもの好きだ。

夜−1 四ツ谷三栄町 「たん焼 忍」 茹でタン 960円、パリパリ漬け 450円、胡麻和え510円、

      タ ンシチュウ 990円、タン焼き 960円、肉豆腐 630円、さらし玉葱 420円、タンの味噌漬けと

      塩漬 1940円、タンスープ 600円、生ビール、冷酒 @6000円

  

  

  

自宅近くの人気料理店の一つ「たん焼忍」。一人で行くのもなぁ、と考えあぐねて一度も行っていなかっ

た。「麻の会」は会員5人(になったばかり)だが、そのうち3人で番外編として会を催すことになった。然

らば「忍」に行きまっしょ。茹でタン、タンシチューは、歯要らず。ぶ厚いタンが丁寧に処理され、料理さ

れて「お好きなようにしてくださいまし」と横たわっておる。あぁ、旨い。実はタンを食べて美味しいと思っ

たことは一度もないだけに、この店のタンの旨さに正直驚いた。食いしん坊Tは焼きタンを絶賛し、お

替りしてペロリと平らげた。ほとんどの料理がバカウマなのにタンスープだけは醤油味で感心しない。

夜―2 シアター夢子 ドライ野菜、黒梅酢

ぶらぶら歩いてシアター夢子へ。ヴェルビェ音楽祭10周年記念コンサートのDVD鑑賞。華麗なるピア

ニストの競演と題された内容だが、アルゲリッチとキーシンの連弾とか、8人のピアニストの演奏とかも

う面白いの何のって。途中ハッピーバースディ管弦楽と名乗る豪華絢爛のユニットも登場。ギドン・クレ

ーメルが親玉で、ハッピーバースディ変奏曲を演奏してヤンヤの喝采を浴びる。生で聞きたかったぞ。

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11月 16日(火) 晴れ

昼 銀座 「みかわや」 ポタージュスープ 1575円、ハンバーグステーク 2310円、ライス、漬物 

5200円

  

  

午後一番にアポイントがあり、ちょっと早めに出て銀座ランチ。「みかわや」は銀座6丁目にも支店があ

って以前はよく行っていた。三越の裏に蔦のからまる由緒ありげな建物が本店。旨いが何せ高い。2人

でスープと安めの料理を頼んでも1人5千円を超える。洋食屋ではあるが、日本茶とお箸が並ぶ。そし

て笑うのは料理についてくる漬物である。日本人には笑顔で迎えられるが、あっちの国の人はどうよ?

夕方のお茶 新橋・第一ホテル東京「ラウンジ」 カフェモカ ホワイトチョコ付き 1200円

Kさんとホテルのラウンジで打ち合わせ。一番安い飲み物で1200円。なのに満員なのである。見渡して

みれば、ほとんどが商用の客。個人で1200円のお紅茶は飲まないのだね。は?稼ぎが無い?はぁ。

夜―1 新橋 「藤吉楼」 お任せ料理(ふぐの煮こごり、フォアグラの茶わん蒸し、子持ちヤリイカの

     味噌和え、関サバの浜焼き、毛蟹、お造り盛り合わせ:大間の本マグロぶつ切り・アオリイカ・

      甘海 老、松茸ご飯と漬物、庄内柿、生ビール、冷酒「一の蔵」無鑑査 4杯 @1万2千円

  

  

  

紫禁城の会。前回は遅めの新年会だったから久々である。K社長は、辛い料理を希望するが、他の2

人は辛いものは避けたい。幹事役の私も辛いもの好きなので、店の選択には頭を悩ませるんだよね。

西新橋の裏のカドに立ち、左には辛い「重慶府」、右に行けば和食の「藤吉楼」。右にした。お約束のフ

ォアグラの茶わん蒸しは相変わらず旨い。次に出て来たのが、ドデカイ関鯖。しかも2匹を浜焼きして

ある。タマゲルねぇ。高級魚だから、普通は刺し身2、3切れを有り難く頂戴するのだが、焼いた関サバ

をワシワシと食べる。旨い!毛蟹の次に出て来た大皿には、無造作にぶつ切りした大間のマグロがド

ッサリのっかっていた。ここのご主人は小柄でほっそりしているが、こと料理となると太っ腹になるんだ。

夜―2 新橋 「バーアナトリウム」 ドライフルーツ、ジントニック3杯

新橋でH入君と合流。彼は今までメシ抜きで仕事していた由。バーでピザに喰らいつく彼の前で、4人

は「あぁ、お腹いっぱい」とうめく。先日は父親の店湯島「EST!」に行ったが、ここは息子2人で経営。

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11月 17日(水) 晴れ

昼 四ツ谷・三栄通り 「嘉賓」 労麺(牡蠣ソース和えそば) 800円、水餃子(小) 400円

    この労麺が旨い!

朝四ツ谷を経由して代々木に行き、昼前に四ツ谷に引き返したところで昼食。頭の中は「洋食エリー

ゼ」のビーフトマト定食でぱんぱん。全身が「ビーフトマト食べるぞー!!」体制になっておる。然るに、

店の前には長蛇の列・・・。こんなに待っておれん。ビーフトマトの代替料理は、かなりガツンと来るもの

でないと持たないぞ。そうだ!「嘉賓の労麺があるではないか」と思いついた。労麺はみじん切りのネ

ギがパラパラと入っているだけで具は無い。牡蠣ソースで和えた中華の細緬、それだけ。でも妙に旨い

んですな、これが。ランチは何種類もあるが、労麺との組み合わせはお粥のみで魅力に欠ける。そんな

炭水化物だけの組み合わせよく考えるよなぁ。よって、単品で頼み、水餃子も追加した。労麺旨いね。

夜 四ツ谷1丁目 「リトル・インディア」 サグ・スープ(ほうれん草のスープ)、グリーンサラダ、野菜

      の カレー(ホット)、ガーリックナン、ラッシー 3150円

  

  

夜もまた四ツ谷ですかい? はぁ、結果はそうなんですけど深いワケがありまして。2度目の四ツ谷で

早昼を食べて、会社へ。ところがH社のH本部長のご尊父さまが亡くなったということで御通夜に行くこ

とに。で、一旦四ツ谷を通って、帰宅して四ツ谷を経由して三鷹に行ったんさ。たくさんの弔問客には知

り合いが何人もいて挨拶しまくりだった。で、帰りに四ツ谷駅で降りて・・・・ということで本日5回目の四

ツ谷駅なのであった。お通夜帰りだから、全部ベジタブル系ね。この店のサグ・スープ大好き。多分、こ

のスープを飲みたくて足が向くんだと思う。ガーリックナンでか過ぎて半分オミヤにして貰った。無酒日

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11月 18日(木) 曇り 後 雨

朝 家食 「リトル・インディア」のガーリック・ナン、「大塚食品」のきのこのフォー

    なかなか良いね、これ

普段行かない町でちょっと時間があったらコンビニに入る。知らないカップスープがあるかどうかチェッ

クしたいから。先日入ったコンビニで見つけたフォーのスープ。キノコの処理はちょっとナンであるが、フ

ォーは私の好きな平麺で、量もまずまずであった。昨夜残したガーリックナンは温めているうち焦げた。

昼 会社にて 「シェ・カザマ」のミックスカツサンド 840円、水 140円

    久し振りの「シェ・カザマ」

今日は朝から忙しい。10時から、昼の1時間を除いて5時過ぎまでずっと打ち合わせや会議だ。雨は

本気で降り出したし、虎スミに買出しをお願いして「シェ・カザマ」のミックスカツサンドで昼を済まそう。

夜 早稲田・リーガロイヤルホテル東京「セラーバー」 オイルサーディン 1000円、オニオングラ

      タンス ープ、マグロと豆腐のヘルシーサラダ、ギネスビール、酢橘ジントニック、ボジョレーヌーボー、

     タン カレージントニック @6500円

  

  

今月初めてのヘルスクラブである。プールでたっぷり運動し入浴した後、オソルオソル体重計測。ナ

ニ?たった700グラムの減? ップワー。「らいむらいと」のハンバーグは250グラムをヤメテ200gにし

た。ホワイトソースもぬぐわないようにした。札幌のスープカレーもライス大盛りもお替りもしなかった。

スープ大盛りはしたけど。「東風汁緬」でも「吉田」でも大盛りはガマンしたじゃないかぁーー!!でも、

減ったのは700グラム。そういえば、7000カロリーが1キロ減相当というのが定説らしい。ということは、

4900カロリーしか減らさなかったということだ。希望的減量予想は、2キロだったんだけど。「セラーバ

ー」は、10月に続いてカクテルもフードもヘルシーメニュー。一応ヘルシーっぽいものを注文。今日はそ

ういえばボジョレー・ヌーボーの解禁日だった。お祝いだから1杯頂く。去年は、百年に一度というワイ

ンのアタリ年だったそうだが、今年は普通らしい。バブリーの頃、世界で誰よりも早くボジョレー・ヌーボ

ーを飲むために飛行機で極東の島だったかに行った人達がいたね。今考えるとバカらしくて笑うよね。

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11月 19日(金) 一日中雨

昼 九段南 「味香村」 厚揚げと野菜煮定食(小皿3品、味噌汁、ご飯) 900円、プッチンプリン 

     サー ビス

冷たい雨がバチャバチャ降る。時間も無いし今日は「味香村」だ。ちょっとアクシデントあり、写真無し。

夜−1 日本橋室町 「京の馳走 はんなりや」 お任せコース(いくら胡麻豆腐、お造り盛り合わ

      せ:め じまぐろ・秋刀魚・鯛、カマスのカラスミ焼 胡桃添え、蕪蒸し、鰈の変わり湯葉揚げと海老

     芋、鴨 鍋、蓬麩炊き合わせ、アサリご飯、漬物、赤だし、杏仁豆腐、生ビール×2、冷酒「男山」×5、

     「東 一」

  

  

  

今晩は日本橋室町のお店で御呼ばれ。日本橋は歴史のある街だが、新しい商業施設がオープンした

り、日本橋三越が大リニューアルしたりと昨今何かと話題になっている。残念ながら未だ行っていない

んだけどね。「はんなり」という京言葉は、「明るく上品で華やかななようすを表わす」とお店のリーフレッ

トにあった。はんなりどっせ。蕪さんを蒸したもんは、ほんまに冬のご馳走どすえ。海老芋もはんなりと

して美味しいおすな。鴨鍋は、あんたはん、豪華やから普通のおばんざいではよう出せしまへん。ほん

ま、良いお味出しとりますなぁ。牡蠣を炊いたんが出てきたんやけど、私には蓬麩に替えてくれはって

ね。結構な京料理頂きながら何の話してたかお聞きになりますんか?スープカレーの話してましてん。

夜―2 四谷3丁目 「アゼリア」 ジントニック2杯

どんな話の展開になったか覚えてまへんけど、とにかくタクシーを飛ばしてカラオケ屋さんに行ったんえ。

で、お家に帰っていたS口さんも呼んでしまったんどすえ。1時までいて、声が嗄れてしまったんどすえ。

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11月 20日(土) 晴れ

朝 家食 「山桜桃」の醤油ラーメン、ラ・フランス

  

せっかくの休日なのに、工事の方々が来るということで朝早く起きる。8時20分にはピンポーンとチャイ

ムが鳴った。鳩に悩まされているが、今日はデッキの下に巣を作らないよう「鳩ネット」というものを取り

付けて貰うのだ。工事している人がデッキにいるのにラーメン作って食べるってちょっと勇気がいるね。

昼 荒木町 「スクレ・サレ」 ミモザランチコース(鯖のシャンパン・ビネガーのマリネ、自家製豚の塩

     漬 けのカリカリ焼き マスタードソース、バゲッド、アプリコットタルト、コーヒー) 1890円

  

  

荒木町の迷路を散歩しながら、猫のシロちゃんを探すと、どこかのオジサンの膝に抱かれて憩っていた。

私の方をチラッと見ながら、「温っかいニャァ」と言っているようだった。荒木町のフレンチと言えば、ここ

「スクレ・サレ」。ランチタイム、ラストオーダーの2時に滑り込む。マリネの鯖が瑞々しくて旨いなぁ。鯖

好きなのにナゼか〆鯖は苦手。でも洋風なら酸っぱくてもいいのかしらね。塩漬けの豚は、周りはカリ

カリだが、中がトロリ。これにデザートとお茶がついて1890円は安いよ。今度はディナーに来ようっと。

夜 家食 「PULU2村上堂」の納豆ひき肉ベジタブルスープカレー(じゃが芋、ニンジン、玉葱、ブロッ

      コ リー、赤ピーマン、しめじ、茹で卵)、アボガドとトマトのサラダ、キャベツと豆腐の味噌汁

  

  

先週、札幌の「PULU2村上堂」で買って来た冷凍の納豆ひき肉カレーを食べよう。カレーは解凍してか

ら湯煎して温め、野菜は好きなものを茹でる。札幌スープカレーの野菜は、大きく切るのが特徴。私も

そうする。カレーはこのままだと0番。ほとんど辛くない。別売りのスパイスで好みの辛さに調整する。

今夜は50番にしたよ。野菜たっぷりで、スゴイボリュームのカレーとなった。食後、テレビ東京の番組を

見ていたら、生まれ故郷の駅と温泉が出て来てびっくり。たゆたゆと流れる阿賀野川、紅葉した麒麟

山・・・・・。あぁ、行ってみたいなぁ。その後の番組では、中学2年の時暮らした街の隣、経堂の特集で、

これまた懐かしい。しかし覚えているものは1つも無かったが。浦和レッズ12年かけて初優勝。無酒日

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11月 21日(日) 晴れ

朝 家食 勝つサンド、キャベツと豆腐の味噌汁

    勝てよ!と念じて勝つサンド

今日は横浜スタジアムで大事な試合がある。2週間前情けない試合をしてしまったので強気にはなれ

ないが、負けたら今シーズンが終わってしまう。ゼッタイ勝てよ!とカツサンドを噛み締めるのだった。

昼・その1 横濱カレーミュージアム 「木多郎」 チキンスープカレーのお試しサイズ 600円 大辛

     +50円

  

試合は午後2時半から。その前に伊勢崎町の横濱カレーミュージアムを覗いてみよう。実は、新横浜

のラーメン博物館にも行ったことがない。入場券払ってラーメン食べるなんてイヤだから。ゲームの殿

堂のようなビルの7・8階にあるのだが、ビルの前には長蛇の列。待ち人は渡されたチラシを見ながら、

どの店のカレーを食べるか考える。私の結論。お試しサイズという小盛りがどの店にもあるというので、

2軒でそれを食べよう。「パク森」、「デリー」、「せんば自由軒」などの何度も食べたことがある店はパス

してと。先ずは、札幌スープカレーの「木多郎」。このお試しセットというのが、とんでもなく量が少なく、

出された時には目を疑った。大辛は50円増しというから、これで650円だよ?スープはトマト味が強く、

大辛でも辛さはたいしたことない。悪くはないが、これが札幌スープカレーの代表かと思うとちょっとね。

昼・その2 横濱カレーミュージアム 「讃岐五右衛門」 ちょっとかれぇカレーうどんとカレー丼の

    セット、飲み物付き 1050円

    満足感は低い

8階から7階にあるカレー屋台コーナーへ。「讃岐五右衛門」のちょっとかれぇカレーうどんとカレー丼は

両方小盛り。どっちもたいしたことが無くてガッカリした。3つ食べても腹は一杯にならぬが、1700円也。

夕方のおやつ 「ゴンドラ」のショコラパウンドケーキ、「エディアール」のアップルティー

    旨いがパウンドケーキの方がいい

快晴の横スタでキックオフ。決戦である。ディフェンスがムッチャ頑張って、前半だけで3つのターンオー

バー。反則で帳消しになったものも入れると4つだぜ。前の試合で7回もターンオーバーを喰らったチー

ムの仕返しのようだった。そのお陰で我がチームのオフェンスは10点先取。後半になって、互いに攻

撃が続かずパントの連続。あっ、3点取られた。でもディフェンスはスゴイ!2度のフォースダウン・ギャ

ンブルを凌いで相手の攻撃を断ち切る。いいねぇ。あとは時間の勝負。4、3、2、1、0!!勝ったぁ!

夜 家食 「PULU2村上堂」のチキンベジタブルスープカレー(じゃが芋、ニンジン、玉葱、ブロッコ

リー、赤ピーマン、しめじ、茹で卵)、もずく酢、アオサと豆腐の味噌汁

  

昨夜は、「PULU2村上堂」のチキンベジタブルスープカレーだったが、今日はチキンベジタブルカレーだ

よん。昨夜は自分で用意した野菜が多過ぎて、スープが隠れる程だった。反省して今日は少なめ。大

きなチキンレッグがゴロンと入っている冷凍カレーを温める。このチキンは、ちょっとつつくとハラリと骨

が外れる。たっぷりアオサを入れた味噌汁も旨いぞ。さて、2週間後は関西で準決勝の試合だ。無酒日

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【今週の振り返り】

当たり前のことではあるが、人間は親を選べない。それと同じで、いつの時代のどの国に生まれるか、

どんな家庭に生まれるかも選ぶことは出来ない。「運命」なんて言葉、概念は余り好きではないが、こ

ればっかりは「運命」に左右されてしまう。そのことでは、自分は恵まれているんだ、と思うことにしてい

る。たった今の世界でも、中東や朝鮮半島の北部に生まれなくて良かったと思う。生まれてしまった人

たちにはホント申し訳ないが。しかし、近代の日本だって、親の世代はタイヘンだった。親類でも3人の

伯父、叔父が戦死している。魔女狩り時代やペストが大流行していた欧州とか、生まれたくなかった怖

い時代を挙げたらキリがない。

ま、今日はそんな大袈裟なことまで話しは及ばなくても良いのだが、2004年がもうすぐ終わりそうな今

毎日旨いものを探してノンキに生きていられるのは、生まれた年に関係があるのだよな、と日頃感謝し

ているということを書きたい。結婚していない、子供もいない、そして良い年しているのに働いている、

私も含めてそんな女性はたくさんいる。今の時代は。そのことで肩身の狭い思いをしたこともないし、後

ろ指をさされることもない。これが第一の感謝だ。子供の頃、父の勤める会社の社宅に住んでいたが、

子供のいない家というのは特殊に思われていた。近所の主婦同士がお喋りをする中でも、「ほら、○○

さんのお宅、お子さんがいらっしゃらないからタイヘンよね、お寂しいでしょうね」なんて会話が日常のよ

うに交わされる。戦後でもこんな風潮だったから、その前の時代、子供を産まない(あるいは産めない)

女性は針のムシロだった。「ウマヅメ」なんて呼ばれて。その原因が夫側にあっても、子をなさぬオンナ

と一方的にレッテルを貼られた。そしてそのことを理由に離縁された女性もたくさんいたのだ。私の友人

夫婦には、子供がいないカップルはたくさんいる。それぞれの夫婦にいろんな事情があるのだろうが、

その理由を聞いたことは無い。作りたくても出来ない夫婦もいれば、2人の方針として作らない夫婦も

いるのだろうし。

離婚する友人もたくさんいる。もう数え切れない程たくさん。昔は「出戻り」なんて言葉があって、これも

社会的には堂々と苛められた。里に戻った出戻り女は、道の真中を歩かないなんてことも普通にあっ

たんだよね。外でも息を詰めているのに、家の中でも兄嫁や小姑からジャケンにされて居場所が無か

った。ところが、今はどうだ。誰が発明した言葉か知らぬが、「バツ一」「バツニ」で済んでしまう。勲章と

までは行かないが、バツ一になったことを堂々と宣言してしまう世の中になったのだ。簡単に離婚してし

まうのは如何なものかとも思うが、世間体を気にして不幸な夫婦関係を続ける必要は無い、と社会が

認めたことで助かった人々が多いのは良いことだ。

オンナが外で働いて金を稼ぐ。こんな当たり前のことでも歴史は未だほんのちょっと。私の母の時代は

オトコだけが稼ぐ時代だったから、人生を自由に描けるなんてことは全く考えられなかった。経済力が

無ければ、離婚も出来ないし。母は優秀な人だったから、生まれた時代があと三十年遅かったら、どん

な活躍をしたのだろうか、と想像することもある。自分が出来なかったことを、娘の私に投影していたフ

シもあるが、24年前に亡くなってしまった。とはいえ、「女性の社会進出」という言葉だけが空回りして、

お茶汲みや雑用だけさせられていた時代も、結構続いたんだけどね。

自分で働いて稼いだ金を自分の満足のために使う。こうして私は、食べることにそのほとんどを使って

いるのさ、というツマラナイ話となりやした。失礼こきました。

            話のオチがそれですかい?ニャーんだ。

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