６月はバラの季節
パクパク日記９年６月１週
スコットランドは英国の一部なのに、英国でもないなぁって感じがする
美しきエディンバラ
６月はバラの季節
６月 １日（月） 曇りのち晴れ GMが破産申請
朝 家食 夢子カレー（トマトと鰯の激辛カレー）丼、ピリ辛らっきょ、紅生姜、味噌汁、アロエヨーグルト、黒烏龍茶
先週１週間は「年寄り性早起き症」が続き寝不足だった。今朝も５時に起きたが、「あと３時間は寝てい
るぞ」と決心して寝直したら８時まで眠れた。いいねぇ、久し振りによく寝た気分だ。夢子カレーもこれで
最後。名残り惜しいが、次作るまでお別れね。４日間降ったが、今日は晴れて暑くなると言っている。ス
コットランドに住む48歳のおばさん・スーザン・ボイルさんがオーディションの地区予選を勝ち抜いて世
界中で注目されていたが決勝戦で準優勝に終わったとテレビのニュースが伝えていた。意外な展開。
昼 舟町 「竹の子」 鯖塩焼き定食（小鉢、ひと口蕎麦、焼き海苔、味噌汁、漬け物、ご飯） 900円
鯖が旨くてご飯をお替り・・・
昼食界では、焼き魚定食は常にベスト５にランクインされる人気メニューかと思われる。しかし、四谷３
丁目近辺は焼き魚定食の不毛地帯。というのはオオゲサだが、かなり意識しないと半年食べないなん
てことも。「竹の子」は旨い定食を食べさせてくれるが、１時過ぎには売り切れる。鯖塩定食間に合う。
昼のお茶 四谷三丁目 「ABTENDO」 フィナンシェ、アイスコーヒー
鯖塩の塩気が口の中に残っている。何とかそれを解消したい。「ABTENDO」でアイスコーヒーに加え
て一口甘いものまで食べちゃった。帰宅して旅支度。修理から戻って来たスーツケースにキッチリ詰め
て鍵をかけようと思ったら・・・あららぁ、かからん。鍵の別の部分は修理して貰ったのに、次はここかい
エーン！仕方なく別のスーツケースを引っ張り出し、詰め替えた。大汗かいて今日２度目のシャワー。
夜―１ 荒木町 「鈴なり」 6500円のお任せコース（ズッキーニとパプリカと水菜のお浸し、鯛の勝つ、
フルーツトマトの鴨射込み煮、前菜盛り合わせ：稚鮎天・じゅんさい・白海老カツオの酒盗がけ・白
バイ貝・枝豆・ホタルイカなど、生ウニの玉地蒸し、富山新港の岩牡蠣、鱧の梅酢がけ、カツオの
たたき、月山筍ピリ辛味噌とヤングコーン、鴨肉とソバージュ、鯖のしゃぶしゃぶ、生ウニの炊き込
みご飯と浅利スープ、赤出汁、漬け物、杏仁豆腐）、生ビール、冷酒 「新政」 ５合 ＠１万300円
今夜もこの店の新規トリコが・・
今晩A木〇君と「鈴なり」で食事する約束をしていると、２週間前M井ちゃんに話したら・「A木〇？ワ
タシ、彼の最初の上司ですよ？もう何年も会ってないし、行きますよ、鈴なりに」って、A木〇君の意向
とか関係なく１名増員を決め、７時１分過ぎ「やぁやぁ偶然ですなぁ」なんて入って来た。私はバカでかい
HPだが、２人もブログを持っていて自慢話に花が咲く。仕事について、ゴルフについて、ダイエットにつ
いて、婚活について、家族について、過去の失敗について、歌舞伎について・・・・。この１年ですっかり
歌舞伎の虜になったM井ちゃんのご贔屓役者が仁左衛門は別格として梅玉、芝雀、段四郎とかなり一
般の歌舞伎ファンとは違っておられるますな。今日の「鈴なり」の料理もスンバラシイ。生魚を食べると
腹コワシ人間になる私には鱧やカツオのたたきにしてくれるしね。月山筍はピリ辛味噌をつけて、ヤン
グコーンはヒゲごと塩につけて食べた。甘くて旨い！今日の炊き込みご飯は何と生ウニだよ。お替り！
夜―２ 荒木町 「Deep」 ジントニック ３杯 2000円
娘の千春ちゃんがお泊りに来ると、M井ちゃんはいそいそと帰って行った。A木〇君と私は「Deep」。
以前のご主人は店を売却してバリ島に行かれたのだとか。お客さんが引き継いだ以外何も変化なし。
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６月 ２日（火） 晴れ 暑いざんす
朝 家食 味噌雑炊、シラスとトマトのサラダ、アロエヨーグルト、黒烏龍茶
７時起床。なんて良い時間に起きたのだ。思わずパチパチパチと拍手。今日は凄く良いことがあるかも
しれんな。明日は成田泊明後日出発なので、冷蔵庫の整理中。味噌雑炊を食べると朝なのに大汗。
昼 荒木町 「味里」 うな重（味） 2300円
11時45分、子だくさんOさんと待ち合わせ。お昼を摂りながら報告を伺うことになっている。以前実施
したハンバーグかうなぎかのリクエストには「うなぎ希望！」の文字があった。「味里」に行ってみると何
だか様子がヘン。女将さんが何度も外に出てはイライラとお待ちで。「ランチのうなぎはありますが、特
上モノは昨日で売り切れたので築地から配達を待っているところで・・・」。やっぱりぶ厚くて大きなうな
ぎが良いから待ちます！！いいわ。結局１時間以上待ってうな重にありついた。そこに紳士が店に入っ
て来て・・「アレ！M井ちゃんじゃないの！会社のある浜松町からわざわざ荒木町までうなぎ食べに帰
って来たの？」。昨夜飲んだ時、明日味里でうなぎ食べるんだぁ、と言ったのがアダに・・・うなぎ旨い！
夜 舟町 「仙水」 付き出し：新とり菜と油揚げの和えもの・真鯛子、もみイカ 900円、焼き水茄子
800円、じぶ鯛の兜焼き 2400円、小柱のかき揚げ 1300円、蟹と白身の茶碗蒸し 1500円、
稲庭うどん 胡麻だれ、生ビール、冷酒 「白岳仙」 ４合 ＠１万５千円
真っ白なカウンターで旨い酒と旨い肴
明日か明後日海外に出発するという時になると、私はナゼか先の旅先を決めたくなる。今日も午後は
そのことに時間と労力を費やした。旅心が騒ぐということもあるが、7月の旅の申し込み人数が微妙な
ところで、催行出来ないかもしれず心もとないのだ。資料と首っぴきで調べ、検討し、電話を数通かけて
トンデモナイツァーを申し込んだ。早速ネットで申込金を払い込むっと早割りで２万円引きだって！旅先
がはっきりすると気持ちが妙に軽くなる。決まっていなかった夕食は美味しいものを食べに行くことに決
定！久し振りに「仙水」に行く。大将から「今夜の夢子さんはたくさん召し上がりますね」と呆れられた。
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６月 ３日（水） 曇り
朝 家食 野菜山盛りサッポロ一番塩ラーメン、アロエヨーグルト、黒烏龍茶
たぶんキャベツ好き
今日は成田に前泊する日だ。今日も７時に起きて「上出来」と拍手したものの、実は３時、５時と何度も
起きているのだ。ブラジルのリオからパリに向かったエールフランス機は大西洋上で墜落したらしい。
自分もしょっちゅう飛行機に乗るからこういうニュースには敏感になる。ようやく晴れたと思ったのに早く
も天気は崩れるみたい。私は日本にいないからいいけど。ヒヒヒ。キャベツ４分の１を使い、塩ラーメン。
昼 曙橋 「天ぷら荘司」 日替わりランチ：ロース勝つ、カツオ刺身（私だけ煮茄子）、焼き茄子、漬け
物、ご飯、味噌汁、デザート水羊羹 1000円
９時からずっと待っていた運送会社10時45分ようやく来てスーツケースを運んで行った。カンタン掃
除、ゴミ捨て、手荷物準備などで忙しい中、帰国後の宴会の手配。帰国してから2週間以内に３つも宴
会があるのだ。14人、8人、11人と人数も多いし、全部幹事をやるってタイヘンじゃ。あぁ２つは幹事じ
ゃなくて主催者だった。アハハ。予約し、招待状を出してこれで良しと。ランチは「天ぷら荘司」の日替わ
りランチ。ランチ始めたんですよ、と聞いてから行こう、行こうと思っていて今日ようやく。近所の人達だ
ろうか、ほぼ満員。たった千円でこれだけのランチが食べられるなら、毎日でも行きたくなる。お替り！
夜 成田日航ホテル 「サンセットラウンジ」 晩酌セットのつまみ、三種前菜盛り合わせ 2100円、
キュウリと白菜の甘酢漬け 900円、砂鍋ピリ辛豆腐、干し貝柱とピータン粥 1200円、生ビール
２杯、ジントニック ２杯 ＠8600円
成田での前泊は最近はずっと成田日航ホテル。「地方に住む方なら前泊されるだろうが、四谷三丁目
に住んでいてナゼ前泊」？と聞かれるのがヒジョーに嫌だ。単に「ホテルが好きで」「前泊好き」なんだよ
ね。ま、当日台風とか地震で成田への交通機関不通といった不測の事態に備えるとか、寝坊して遅刻
なんかするとマズイわな、なんて思っていることもあるが。ラウンジで「桃季」の料理を出前して夕食だ。
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６月 ４日（木） 成田は曇り 今日は24時間＋８時間＝32時間！
朝―１ 成田日航ホテル 「セリーナ」 朝食ヴュッフェ
６時起床。シャワーを浴びて朝食。空港のラウンジでうどんを食べようと思っているから、軽――くね。
朝―２ 成田空港 「ANAラウンジ」 きつねうどん、お稲荷さん
成田空港には航空会社別にたくさんのビジネスラウンジがあると思うが、私は第一ターミナル一番奥の
ANAラウンジが一番好き。８ヶ月前までは喫煙コーナーがある上に、という文言をつけたが、今は蕎
麦・うどんコーナーがあるという理由だけ。午前９時半になるとお稲荷さんも出て来ますねん。旨い！
昼 全日空成田＝ロンドン ビジネス席機内食（和食）
ANAも機内食をいろいろ変えておるな。食前酒のつまみが変わったのはいいが、生っぽいカナッペは
感心しない。デザートのあっさりしたアイスクリームグッドであった。ボーイング７７７−３００は寝にくい。
夜−１ 全日空成田＝ロンドン ビジネス席機内食
天ぷらうどん、手毬鮨
４月JALでアムステルダムに行った時もそうだったが、機内食２回目はB級アラカルトが流行というか
傾向のようだ。いいねぇ、こうゆうの。好きだぜ。さんざん考えての選択だったが天ぷらは余計だった。
夜―２ ロンドン・ヒースロー空港 スターアライアンスラウンジ カレーとスー‐プとサンドイッチ
イギリスで旨いって思うなんて・・・
ヒースロー空港は久し振りだ。３年前アイルランドに行った時トランジットで寄った。この空港はターミナ
ルが５つもあり、４と５は車や地下鉄で２０分も乗らないとアカン。１から３までだって、移動には結構時
間かかりますけどね。英国とは時差８時間。日本では真夜中のハズなのに、ロンドンは３時半。小腹が
空いた。ラウンジで食べたカレーが美味しくお替りした。４時間待ってブリティッシュ・ミッドランド航空に
乗り込み、エディンバラに着いたのは夜１０時半。ホテルの部屋に入ったのは真夜中で欠伸止まらず。
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６月 ５日（金） 雨のち曇りのち晴れのち雨 １£ポンド＝約170円
朝 スコットランド・エディンバラ 「バルセロ エディンバラ カールトンホテル」 朝食ヴュッフェ
たっぷり食べて、豚のようにお太り！
５時半起床。こちらのホテルは朝食は午前７時からだから、シャワーをゆっくり浴びて向かっても１番だ
った。何だか知らぬが、朝ご飯は一番に行きたい人間なのだ。運動会や学校の成績で１番なんて全く
気にしなかったのに、何でだろうねぇ。不思議だ。英国の朝食が栄養たっぷりなのは、つとに有名だが
ホントにボリュームがある。豚の血が入ったソーセージはブラックプディング。私は余り好きでないよ。
「宝島」著者ロバート・ルイス・スティーブンスンの家 昨日までチャールズ皇太子とカミラ夫人が滞在していたホリールードハウス宮殿
エディンバラ城は天然の要塞
城から眺めるエディンバラは世界遺産
スコットランドの忠犬ハチ公はボビー
エディンバラはスコットランドの首都で、人口４５万人、世界遺産に登録されている。昨夜から降り始め
た雨は、朝になっても止まず、雨の中市内観光に出かける。旧市街と１８世紀以降計画的に造られた
新市街が深い谷で分れてそれぞれに美しい姿を見せている。旧市街の東端にあるホリールードハウス
宮殿はスコットランドにおけるイギリス王室の宮殿。現在も使われており、というか昨日までチャールズ
皇太子とカミラ夫人が滞在されていた。後始末があるから公開は来週月曜日からと言われていたの
に、行ってみるとOKだって。ラッキー！スコットランドには８９人の歴代王がいるが、その中には有名な
女王メアリーも。城中はこのメアリーを巡るエピソードの舞台でもあった。・・・ここで２番目の夫が嫉妬
に狂って女王の秘書のイタリア人を刺し殺した・・・メアリーは毎晩ここで眠っていた・・・。西端には岩山
の上に堂々たるエディンバラ城が。街を見下ろす天然の要塞で、城の中には女王メアリーがジェイムス
６世（ジェイムス１世イングランド王）を産んだ部屋もあった。市内の一角に「百味居」という店が。あぁ、
あそこでJ.K.ローリングは「ハリーポッターと賢者の石」を書いたんだぁ。離婚後、シングルマザーとして
生活保護を受けながら執筆を始めた彼女は光熱費を節約したわけだ。ランチ摂る店の近くにはスコット
ランド版忠犬ハチ公ことボビーの像が。主人の死後１４年間も毎日墓参りをしたというから凄い、ワン！
昼 エディンバラ 「Ｍｅｒｃｈａｎｔｓ」 ツナサラダ、パン、スコティッシュサーモン ポテト温野菜添え、
苺と生クリーム、コーヒー １．５£
スコットランドでの初めての食事。メイン料理がサーモンなのに、前菜にツナサラダって無いんじゃな
い？デザートは苺アイスかと思ったら、全部生クリーム！カンベンしてくれよ、プンプン！皆さん、美味し
そうにビールを飲まれている。ラガー、ビター、ギネス・・・１パイント？半パイント？私昼は飲みません。
キルトはスコットランド男性の正装
朝は雨だったが・・・ソフトクリーム食べよっと
バグパイフと打楽器と迫力ある演奏
午後はフリータイム。午前中冷たい雨が降っていたのに、午後になったらパーッと晴れて暑いくらい。今
回参加者は１６名だが、６組夫婦と親娘３人組で、何と一人参加は私だけなのである。一人旅ベテラン
の私はもちろん一人で聖ジャイルズ大聖堂、国立スコットランド美術館などへ。この美術館無料なので
ある。太っ腹。レンブランドやエル・グレコを観た。余りに良い天気なので公園でソフトクリームペロっ。
夜 （自由食）エディンバラ・ロイヤルマイル 「Ｒｏｃｃｏ」 マッシュルームスープ ４，２£、ムール
貝のワイン蒸し 7,8£、仔牛のマッシュルームソース 16,2£、ビール、白ワイン 36£
最近ヨーロッパの旅はツァーの食事がついていない所謂「自由食」が増えている。今回も４回自由食が
ある。今晩は添乗員のN通さんとイタリアンを食べに行く。彼女、英語も上手だと思ったら、イタリア人
のオッちゃんとイタリア語で何やらクッチャベッている。スペイン語も出来るんだってさ！人は見かけじゃ
わからん！２皿目に出て来たムール貝。量が多いし２人で食べようね。旨くも不味くも無い夕食だった。
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６月 ６日（土） 晴れたり曇ったり
朝 エディンバラ 「バルセロ エディンバラ カールトンホテル」 朝食ヴュッフェ
５時起床。ホテルは街のど真ん中にある。昨日のようなフリータイムがある時は実に便利なのだが、昨
夜のように金曜夜になると若者が何時まででも騒いでいてね、それがウルサイ。朝食は今日も一番！
ボス湾にかかる鉄道用鉄橋「ノースブリッジ」
ベルズ・ブレア・アーソル蒸留所を見学
ピットロッホリーは漱石が療養した
グレートブリテン島の北部を占めているのがスコットランドだが、最北部をハイランド地方、このエディン
バラやグラスゴーを含む中部をロウランド地方と言う。今日から北上してハイランド地方に行くのだ。途
中ボス湾にかかるノースブリッジがかかっていた。右側に鉄道用の鉄製の堂々たる橋、左側に車両用
の近代的な橋がかかる。北西方向に２時間も走るとピットロッホリーの町に着く。この小さな町に２つあ
るスコッチウィスキー蒸留所の一つベルズ・ブレア・アーソル蒸留所を見学。何と言ってもスコットランド
はシングルモルトの本場だもんね。昼酒は飲まん主義だが、１８年ものの利き酒は頂きました。この街
は、明治時代官費留学生としてイギリスに派遣された夏目漱石がうつ病気味になって、転地療養した
土地でもある。目抜き通りを歩いても１０分もかからない田舎の村だが、漱石先生慰められたのかな？
昼 ピットロッホリー「スコットランドホテル」 シーフードサラダ、チーズとタラのリゾット、焼きりんご
アイスクリーム添え、コーヒー ２£
スコットランドホテルには、イタリアレストランが併設されている。そこでランチを食べたが、サラダもリゾ
ットもデザートも首都よりずっと旨いのだった。リゾットにはチーズとタラとポロ葱がたっぷり入っていた。
飲み物を担当した若者は柔道と仏教の勉強に日本に滞在した経験があるとかで日本語がペラペラ。
「違いのわかる」コーダー伯爵が住むコーダー城
広大な敷地には美しい庭園やゴルフ場も
バスはインヴァネスに向かってヒタ走る。この数年、秘境地域の旅の方がぐんと多くなってしまったが、
時々文明国を旅して違うなぁと思うのは、道路とトイレだ。快適であることは間違いない。車の左右には
スコットランドらしい風景が広がる。青々した草原に羊、牛がのんびりと草を食み、黄色のエニシダや日
本では信じられない程の大木の石楠花が満開である。雲の流れが早く、さっと曇って小雨が降ったかと
思えば、晴れ渡って日差しが熱くなる。午後４時コーダー城到着。中年以上の方々なら覚えておられる
だろうが、その昔ネスカフェでゴールドブレンドを売り出した時、イギリスの貴族がCMに出演して日本
国民を驚かした。「違いのわかるコーダー伯爵」とか何とか。「イギリスではお屋敷に住む貴族でもイン
スタントコーヒーを飲むだろうか・・」、「あの国はコーヒーでなくティーだろ？」。あのCMに登場したのが
当時のコーダー伯爵で撮影もこの城で行われたらしい。しかし、一般的にコーダー城と言えば、シェー
クスピアの「マクベス」に登場することで知られている。公開しない冬季の間は、現在でもコーダー伯爵
ご一家が住まわれている由。広大な土地には迷路も含めて庭園が広がり、緑と花々が美しかったよ。
夜 インヴァネス 「Kingmills Hotel」 キャロットスープ、サラダ、チキン、生クリーム、ギネス１パ
イント ３,４５£、白ワイン４,５£、赤ワイン ４,７５£
インヴァネスはハイランド地方の都。その郊外にあるKingmills Hotelは、全く期待していなかったの
に、お洒落なホテルだった。但し、自分の部屋に行くまで曲りくねった廊下、段差のある別棟、防火扉を
いくつも通過する必要がある。方向音痴の人は自分の部屋に帰れない。今日の移動距離は長かった。
お疲れ様のビールが乾いた喉に染み渡る。プッハー！うめなぁ。スコットランドまで来て良かったねぇ。
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６月 ７日（日） 晴れたり曇ったり降ったり
朝 インヴァネス 「Kingmills Hotel」 朝食ヴュッフェ
明るく愛想の良いホテルスタッフは珍しい
５時起床。珍しく昨夜は一度も目が覚めなかった。こんなことはメッタに無い。６時５０分にレストランに
行くと未だ明りが点いていなかった。スタッフ達が顔を出して「オハヨウゴザイマス」と日本語で挨拶。ほ
ぅ、今朝は羊のひき肉料理のハギスが並んでいるぞ。ハッシュドポテト好きだから嬉しい。食べ過ぎ！
ネス湖は南北に細長い湖だ
おっ！ネッシーあらわる！
廃墟も侘しきアーカイト城
インヴァとは河口の意味。つまりインヴァネスは「ネス川の河口」という意味である。ハイランド地方の地
味な街だったインヴァネスを一躍有名にしたのは、あのネッシー騒ぎだ。ネス湖は東西幅が1.5キロメ
ートルに対して、南北は38キロという超細長い湖である。この地方はピート（泥炭）が多く、ピートの微
粒子が湖に流れ込み、湖底に沈殿するから透明度は極めて低い。黒々とした湖だから、いかにもロッ
ホネスの怪物が出てきそうなのだ。一時騒がれた目撃情報はすべて事実ではなく、専門家が長期に渡
って調査した結果、そういった生物が存在する可能性はゼロと断定した。そう言われるとつまらんねぇ。
昼 フォート・ウィリアム 「The Ｍｏｏｎｒｉｎｇ Ｈｏｔｅｌ」 スモークサーモンチーズケーキ、ビーフシ
チュウパイ ポテト人参添え、チョコムース、コーヒー
英国の最高峰ベン・ネヴィス山は1344ｍ
グレン谷の三姉妹の山
グレートグレン大地溝帯を行く
フォートは砦、オレンジ公のウィリアムが砦を築かせたからフォート・ウィリアム。名誉革命で王位に就
いたメアリーの夫ウィリアムはオランダから来た。メアリーはジェームズ２世の長女だが、妹はエリザベ
ス女王１世だ。異教徒を大勢殺したことで知られ、有名なカクテルのブラディ・メアリー（血まみれメアリ
ー）はこのメアリーから名前を取ったんだよ。まずまずのランチを摂った後、迎えてくれた景色は様変わ
り、1000ｍ級の山々が迫って来た。グレートブリテン島で最高峰のベン・ネヴィス山は雪を被っていた。
大地溝帯のグレン谷は、「嘆きの谷」とも言われ、オレンジ公ウィリアムに恭順の意を示すのが数日遅
れたとマクドナルド一族が皆殺しに遭った悲しい記憶も持つ。３姉妹の山は、別名コーヒー、シュガー、
ティーとも言われ、ミルクは無いのだそうだ。この島にこんな景色があるとは、全く想像していなかった。
夜 グラスゴー 「シスル グラスゴー」 フルーツカクテル、ぱんん、チキンブレスト レッドワインソ
ース、レモンムース、ラガー１パイント ３,４£、白ワイン４2５£、赤ワイン ４,50£
スコットランド最後の夜は、最大の都市グラスゴーに宿泊する。ロッホローモンドに立ち寄って、6時前
にグラスゴーに着いた。ここはセルティックとレンジャースの本拠地がある街だから、中村俊輔はここに
いるんだぁ。スコットラドは５泊6日で通り抜け、明日からイングランドの湖水地方に入っていくのだよ。
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【今週の振り返り】
イギリスの正式国名を知っていますか？はぁ？ENGLAND？Oｈ！NO！！！United ｋｉｎｇｄｏｍ of
Ｇｒｅａｔ Ｂｒｉｔａｉｎ＆Ｎｏｒｔｈｅｎ Ｉｒｅｌａｎｄ グレート・ブリテンおよび北アイルランド連合王国。イングランド、
ウェールズ、スコットランドそして北アイルランドの連合王国である。今週の後半、私はスコットランドを
旅した。
スコットランドはブリテン島の北部を占め、古くはカレドニアと呼ばれた。古い話で言えば、古代ローマ
のユルウス・カエサルは当時ブルタニアと呼ばれたイングランドに上陸し、紀元前55年から５４年にロ
ンディニウム（現ロンドン）までやって来た。ヘンな話だが、ヨーロッパの人は、「俺の国にカエサルは来
たけど、キミのところは行かなかったらしいねぇ。魅力的な土地に見えなかったんじゃないの？」なんて
ジョーダンを今でも言うそうだ。カエサルを代表とするローマ帝国が属州として望まなかった野蛮な国だ
と揶揄しているわけだ。属州となったイングランドには、ローマ軍は常時３個軍団を駐屯させていた。と
ころが、西暦117年ブリガンテス族が反乱を起こし、１つの軍団が壊滅してしまう。時のローマ皇帝はハ
ドリアヌスだった。5年後ハドリアヌスはブリタニアに赴き、117ｋｍという膨大な城壁を築くことを決心す
る。東はタイン川の河口からニューカッスルを経て、西はソルウェー湾までを貫く「ハドリアヌスの防壁」
である。防壁の北には、反乱を起したブリガンテス族だけでなく、ピクト族やスコット族など「蛮族」が住
むカレドニア（スコットランド）だ。この「ハドリアヌスの防壁」は、現在のイングランドとスコットランドの「国
境」とほぼ同じである。実はハドリアヌスの後継者アントニヌス・ピヌスは、これよりずっと北に防壁を設
けたのだが、ローマ化した地域と非ローマ化地域の境界線にはならなかった。つまり、「アントニヌスの
防壁」が機能していたら、スコットランドの2大都市ディンバラもグラスゴーもローマ化されてイングラン
ドになっていたかもしれないのだ。
エディンバラ在住20年のガイドが喋っている。「スコットランドの首都エディンバラの人口は45万人弱
で、うち外国人が4分の１。外国人で一番多いのはイングランド人で・・・・」。ゲェ！イングランド人はス
コットランドでは外国人なんだぁ。確かにイングランド人はゲルマン民族系のアングロサクソン人なのに
対して、スコットランド人、ウェールズ人、アイルランド人はケルト系である。話が横道にそれるが、この
ケルト系には苗字の最初に「Ｍc」がつく人が多い。マッカトニーとか、マッキントッシュとか、マクベス、マ
クドナルド、マッカーサー、マクミランとかね。それはともかく、89人の歴代王がいたスコットランド王国
ではあったが、1603年にはイングランドと同君連合（あのメアリーの息子のジェイムズ６世、イングラン
ドでは１世）となったし、1707年には2国は連合合併してグレート・ブリテン連合国となっているのであ
る。それから300年以上経っているのに、スコットランド人にとってイングランド人は外国人なのだ。スコ
ットランド銀行は独自の通貨を発行している。イングランド銀行発行の貨幣と同じ価値であるが、イング
ランドで使ったら拒否された。国民の休日のうち、2日はスコットランド独自（北アイルランドにも独自休
日あり）のものである。スコットランドでも一応英語を使っているのだが、訛りがキツクて聞き取れないと
聞く。ロンドンで言葉が通じなかいスコットランド人バス運転手の通訳を日本人ガイドがやった、なんて
実話の笑い話もあるくらいなのだ。国花も地域ごとにあって、スコットランドはアザミ。イングランドはバ
ラ。だから、今週の表紙にピンクのバラはマズイなぁと思ったのだが、カンベンしてちょーだい。
スコットランドはバグパイプの独得の音はやるせなく、厳しい自然の姿は美しく、人々は純朴である。ス
コットランドにはゴルフ発祥の地セント・アンドリューズがある。マッカラン、グレンフィディック、ボウモア
などシングルモルトの銘酒の故郷である。イギリスを代表する絵柄のタータンチェックとペイズリー柄は
スコットランドで生み出された。
イギリスの国旗のユニオン・ジャックは、イングランドの白地に赤十字のセント・ジョージ・クロスとスコッ
トランドの青地に白斜め十字のセント・アンドリューズ・クロスとアイルランドの白地に赤斜め十字のセン
ト・パトリック・クロスを重ねたものだ。今度よく見てみてね。さて、来週はイングランドだな。
スコットランド人にはこの300年はニャかったってこと？
そうは言っておらんよ・・・
＊ 早く6月2週も作れ？ はいはい、わかりましたよー。