パクパク日記18年3月4週

              痛い歯茎で寒いミュンヘンとポカポカのバーデンバーデンへ

 

ツークシュピッツェの麓アイプゼー駅  バーデンバーデン

 

3月 19日(月)曇り 夜になって雨  大坂なおみBNPバリバテニス初優勝!

朝 家食 茹で卵、チーズ、ブランパン、豆腐と蟹カマ、卵とコーンの中華スープ、ヨーグルト、

お茶

 

  

 

昼 家食 「日清」のカップヌードルナイス(醤油味)、納豆、りんご、プリン、お茶

 

   あまり噛めないので半分だけ。りんごはムリ

 

夜 荒木町「やくみや」お通し:キクラゲと卵炒め、ピータン冷奴800円、真鯵のたたき700円、

春キャベツ焼売300円×2個、山椒香る麻婆豆腐800円、ご飯、浅利の味噌汁、生ビール2杯、

麦焼酎2合 @8500

 

  

 

ドイツ行きの荷作りは先週土曜日に既に終えている。手荷物の準備やザット掃除、ゴミ纏め以外は、

ずっとパクパク日記を作っていた。旅行前最後の3月2週の更新を終えると、次回は10日間の旅行

後プロバイダーのバージョンアップが控えていて、その後A先生にセットアップして貰わないと更

新が出来ない。かつては2ヶ月遅れなんて当たり前の「ド遅れ更新常習犯」だったが、この1年は

まるで人が変わったようにマジメに更新しちょった。こうゆうの更新更生って言うのかなぁ(笑)。

だから、その日が来たらすぐアップできるよう3月3週分をせっせと作っておったのさ。よし、ほ

ぼ目途がついた。夕食を食べに行こう。昼のカップヌードルナイスはよく噛めないから半分以上残

してしまったし、りんごも諦めた。よってムチャ空腹である。「やくみや」で「噛まなくてもいい

もの下さい」。ピータン豆腐、鯵のたたき、春キャベツ焼売、麻婆豆腐。どれもちょっとだけ噛ん

で、あとは飲んでしまうという荒っぽい食事法だ。麻婆豆腐は飲み物ってね。美味しい夕食だった。

              ________________

 

3月 20日(火)日本は雨 ミュンヘンは曇り

第1食 家食 豆腐と蟹カマ、トマト、納豆、野菜と生姜のスープ、りんご、ヨーグルト

 

           何とトマトもりんごも歯茎が痛くて食べられなかった・・・😢

 

第2食 羽田空港ANAスィートラウンジ きつねうどん、お稲荷さん

 

   第1食のトマトもりんごも食べられなかったから既に空腹!

 

第3食 ANA羽田=ミュンヘン ビジネスクラス機内食(和食)

 

        作品賞、監督賞などアカデミー賞4部門に輝いた「シェイプ・オブ・ウォーター」を観る

      サリー・ホーキンズ演ずる発話障害のあるイライザとダグ・ジョーンズ演じる不思議な生き物「半魚人」の恋

 

ドイツ出発の今日は朝から生憎の雨だった。マンション裏口から出てタクシーに乗るまでは僅かな距

離だが、ビニール傘を持って行くかどうか悩む。濡れてもいいや、と持たずに家を出た。正解。ツァ

ーの本隊は成田空港からフィンランド航空でフィンランド・ヘルシンキ経由でミュンヘンに向かうの

だが、私は「そんなのヤダよ」ってことで羽田空港からANAのミュンヘン直行便にひとり乗って行

くのだ。ま、子供の頃から一人旅は慣れているし、もう十分に大人だしね(笑)。出発前に発信したメ

ールが送れなくて困ったが、そのまま離陸してしまった。和食の機内食の中から柔らかいものだけを

選んで食べた。映画はアカデミー賞で4部門を獲得した「シェイプ・オブ・ウォーター」を最初に観

た。口が利けない孤独なイライザが勤務先の研究所に持ち込まれた不思議な生き物と恋に落ちるとい

う話だ。茹で卵好きのこの「大アマゾンの半魚人」を凛々しい恋すべき対象と考えられるかどうか。

自分はムリでもイライザはそうだったんだと思えばいいわけさ。イライザ演じたサリー・ホーキンズ

が良いし、同僚ゼルダ役のオクタヴィア・スペンサーの演技も素晴らしい。サリー・ホーキンズって

4年前「ブルージャスミン」で主人公の妹役で印象的な演技を見せたっけなぁ。次にガラッと変わっ

て「ミックス。」卓球のミックスダブルスの話だ。福原愛ちゃんの子供時代を彷彿させせる元天才卓

球少女多満子に新垣結衣、スパルタ母に真木洋子。愛ちゃんと多満子の決定的な違いは、スパルタの

母が15歳の時亡くなって、一切卓球から一切関係無い人生を送って来たこと。ところが瑛大演じる

元プロボクサーと知り合って・・。期待しないで観始めたのだが、この映画結構面白くて楽しめる。

特に「フラワー卓球クラブ」メンバーが練習後に訪れる四川料理屋の中国人コックの森崎博之(チー

ムナックス)と凶暴なウェイトレス蒼井優がムチャ笑える。あの激辛麻婆豆腐食べたいぞ。ガッキー

も可愛いし、もう一度この映画観てもよいかも。あとはいつもの「水曜どうでしょう」と「LIFE」。

第4食 ANA羽田=ミュンヘン ビジネスクラス機内食(きつねうどん)

 

   歯茎痛のためラーメンは止めてうどん元だよ

 

第5食 ミュンヘン宿泊ホテル客室にて おにぎり、ウィスキー

 

  

 

羽田の離陸が遅れたのに感心なことに取り戻し、ほぼ定刻通りの16時50分ミュンヘン空港到着。

お願いしていた車椅子に迎えに来て貰い、スーツケースをピックUPしてタクシー乗り場まで。人

柄の良い陽気なオジちゃんで助かった。「ミュンヘンのル・メリディアンまでね」とタクシーのド

ライバーオジサンに注げると「ヤー」とだけ返し、あとは全く無言でハンドルを握る。空港からは

高速を順調に走るが、ミュンヘン市内近郊から夕方のラッシュとぶつかり少々渋滞。それでも50

分後には未だ雪が残るミュンヘン中央駅前のホテルに到着した。本隊は1時間後に着くので、先に

チェックインした。303号室だ。Wi−Fiは無料だが、繋ぐのにちょいと苦労。ロビーで本隊

到着を待っていると、私のように別便で来た人2組4人と会った。そのうちのお2人は2年前イタ

リアの音楽の旅でご一緒した人達だった。本隊の添乗員はS濃さん。何と12年前南アフリカ5カ

国の旅でご一緒した。夜9時小さなおにぎりとウィスキーで「長い一日お疲れ様!」。あぁ疲れた。

              ________________

 

3月 21日(水)ミュンヘンは雪のち曇り

朝 ミュンヘン・ル・メリディアン 朝食ヴュッフェ      1ユーロ€=約135円

 

  

    ミュンヘン中央駅        ホテルは駅の目の前        たくさんの列車が着いて発車して行く

 

午前のお茶 ミュンヘン中央駅「FELLOWS」コーヒー大3.3

昼 ミュンヘン中央駅「RUBENBAUER」ホームメイドポテトスープ4,5€、スパゲティ

ボロネーゼ115€、スティルウォーター(小)3

 

 

昨夜は午後11時半にベッドに入ったのだが、午前3時に目が覚めてから全く眠れなくなってしま

った。到着翌日は早く目が覚めるものだが、3時はちと早過ぎるわなぁ。寒いのでベッドの中でゴ

ロゴロしていたが4時半にはシャワーを浴びた。すぐお湯が出て来るので助かるよ。時間がたっぷ

りあるので、ネットで新聞や雑誌をじっくり読んだりしていたのだが、メールの発信はナゼか今日

も出来ない。羽田から送ったメールが未発信のまま溜まってしまった。これは設定上の問題かもし

れない。ドイツにいる間中こんな状態では困るのでA先生に直し方を聞いてみよう。あっ、メール

発信出来ないんだった。う〜ん。そうだ!ラインでマキコと大S子さんに連絡して聞いて貰おう。

そんなことをしていたらもう空腹で。レストランは6時半からだが少し早目に行くと1番だった!

ミュンヘン名物の白ソーセージがゆがかれて熱々。皮を剥いてこれに甘いソースをかけて食べる

と最高だ!3泊毎朝食べるぞ!昨夜から降っていた雪が積もっていたが、箱根に行っているオジョ

ーから「大雪で箱根は大混乱」とラインが来た。箱根登山鉄道が倒木で7時間も不通になったらし

いよ。それに比べたらミュンヘンの雪なんて全然大したことないね。今日の観光は市庁舎、フラウ

エン教会を眺め、レジデンツ博物館に入場観光し、昼食を摂って解散する予定だが、地下鉄と徒歩

で移動するらしい。雪道を地下鉄の駅まで歩き出したが、滑らないよう気をつけて歩いていると、

どんどん皆さんから離れてしまう。この分ではご迷惑だから観光は止めようかと出発後2分で決め

た。「じゃ、夕方」と1人ミュンヘン中央駅に行った。それから約3時間駅の中で過ごすことになる

のだよ。何本もあるホームとあちこちに行く列車、たくさんある食べ物飲み物の売店、レストラン、

各種店舗などを見て歩くのも楽しいじゃないか。ランチ候補も探してフォーの店か中華かちょっと

小ぎれいな食堂の3店を候補に絞る。大事なものなのに持って来るのを忘れた充電用コンセントプ

ラグの店も見つけたので早速ゲット。大きなパン屋の前で売れ筋をチェックするためしばらく観察

したり、駅中って結構面白いねぇ。しかし疲れて来たので、ゆったりした席のある店でたっぷりの

コーヒーを飲んで休憩&読書。ランチはポテトスープとスパゲティボロネーゼ。歯が未だ痛いので

茹で過ぎのスパゲティがヤケに嬉しいのだった。アハハ。ただ量が多過ぎて、かなり残したけどね。

夜 ミュンヘン「SPATENHAUS」ポテトクリームスープ、川ますのフィレ レムラードソ

ース、水

 

  

  レジデンツ(博物館・宝物館)  マックス・ヨーゼフ1世銅像が立つ広場    バイエルン国立歌劇場

マックス・ヨーゼフ1世が19世紀前半王立劇場として建設したバイエルン国立歌劇場の内部

バイエルン国立歌劇場音楽監督のペトレンコ氏は次期ベルリンフィル音楽監督  ソプラノのエイドリアン・ピエクゾンカとアンジェラ・ブラワー

 

4時15分数台のタクシーでオペラ見学にバイエルン国立歌劇場へ。その前に小腹を満たすため広

場を隔てた「SPATENHAUS」の2階で軽食。オペラ観劇には愛用される店らしい。味は

たいしたこと無いが。5時半劇場へ。チケットはくじ引きで13列目の席を引き当てた。1列目、

2列目、6列目の人もいるのに・・くすん。しかし結果的には字幕も含めてなかなかの席だった。

演目はリヒャルト・シュトラウスの「バラの騎士」。指揮者は今年秋からラトル氏の後継者としてベルリンフ

ィルの音楽監督に就任するキリル・ペトレンコ氏は現バイエルン国立劇場音楽監督で44歳。上

演後のカーテンコールで歌手達と並ぶとソプラノ歌手よりも小柄な人なのだった。「バラの騎士」

は何度も観ている演目だが、元帥夫人役のエイドリアン・ピエクゾンカのスイカップにまず目が吸い寄せら

れた。女の私でもそうなのだから、殿方連はそれしか観ていなかったかも(笑)。歌も良かった

ですよ。所謂ズボン役のオクタヴィアンのハンナ=エリザベス・ミューラーも達者なソプラノ。やっぱり3幕

のソプラノ3重唱は圧倒的な迫力で聴き甲斐あった。この劇場休憩時廊下に追い出されるんだよ。

                _____________

 

3月 22日(木)ミュンヘンは晴れ

朝 ミュンヘン・ル・メリディアン 朝食ヴュッフェ

 

  

国立美術館アルテ・ピナコテーク  「ポンパドール夫人肖像画」ブーシェ 「衣をはぎ取られるキリスト」エル・グレコ

 「自画像」デューラー     「4人の使徒」デューラー    「キリストの説教のある港の風景」ブリューゲル

 新絵画館であるノイエ・ピナコテーク      「アトリエでの昼食」マネ       「自画像」セザンヌ

「アルジャントゥイユの橋」モネ     「オーヴェールの平原」ゴッホ      「女性の頭像」ルノアール

 

昼 ミュンヘン「ZUM FRANZISKANER」コンソメスープ、仔牛肉のミートボール、プ

ラムのコンポートバニラアイスクリーム添え、焙煎ビール(小)4,5€、ピルスナービール(小)

5€、コーヒー4€

 

  

 

今日の午前中の予定はミュンヘンにある2つの美術館の鑑賞だ。昨日は雪道の徒歩がシンドクて、

途中(って2分だよ〜、ホントにもう我慢弱いんだからぁ!)でパスしてしまったが、今日はバス

利用の皆さんが出かけてからタクシーで行くことにした。先ずは「アルテ・ピナコテーク」。バイ

エルン王家ヴィッテルスバッハ家の収蔵品を市民を対象に展示する目的で造られたた美術館で、世

界でも公共美術館としては最古の部類に入るのだそうよ。私はデューラーが好きだから、自画像の

前でうっとり。以前ニュルンベルクにある彼の家に行ったことがある。「アルテ」は「古い」、「ピナ

コテーク」は「絵画の収蔵所」という意味らしい。次は広場を挟んで真向かいにある「ノイエ・ピ

ナコテーク」へ。「ノイエ」の意味は?正解!「新しい」です。「アルテ・ピナコテーク」開館から

十数年後、冬至の現代絵画を収蔵するためにルートヴィヒ1世によって設立された。結構疲れて来

たので、印象派の作品ばかりを鑑賞した。ゴッホ、セザンヌ、マネ、モネ、ルノワールなど。最後

の部屋にセガンティーニの作品があったのは嬉しい驚きだった。行きのタクシー3人組は添乗員の

S濃さんにタクシーをつかまえて貰ってレストランへ。ドイツに来て初めてのビールをぐびぐび!

 ミュンヘン・ル・メリディアン (サラダに代えて)トマトスープ、(ポークグリルに代えて)

  サーモンフィレ、パッションフルーツのクリームブリュレ、ビール(大)5€、赤ワイン17€、

  白ワイン10

 

  

 

羽田空港を出発する前から困っていた新スマホ八大君の発信が出来なくて困っていたのだが、今日

ようやくA先生と連絡がついて直し方を教授して貰った。とにかく「ド」がつくほどの機械音痴ニ

ンゲンだから他のところを触らないようドキドキしながら操作をする・・ドキドキ・・ハラハラ・

・・出来た!これで受発信OK!今朝宗匠から「連句の次の番は夢子だよ。月の定座の長句を作っ

てね」と連絡あって午後苦吟した。ドイツには何度も来ていてあちこちの都市に行ったのに、ナ

ゼかミュンヘンには訪れたことが無かった。5,6回空港で乗り継いだのとインスブルックに行く

時空港からピューっと素通りしただけだ。私にとってのミュンヘンはビールと白ソーセージ。なの

に3日目となる今日になってビールを初めて飲むという体たらくで、我ながら情けなかぁ。未だ歯

茎が痛むのでサラダをトマトスープに代えて貰い、生ビールの大をグビグビっと飲む。う〜む、特

別に旨いということはないが、そもそもビールだから旨いのだよ。さぁ、明日は早起きしなくちゃ。

             _____________

 

3月 23日(金)ミュンヘン、ガルミッシュパルテンキルヘンは雪

朝 ミュンヘン・ル・メリディアン 朝食ヴュッフェ

 

   7時半出発だからチャッチャと食べな

ドイツ最高峰ツークシュピッツェ(2962b)山頂とアイプ湖ロープウェイで結ぶアイプゼー駅近くで待っていると雪が・・

 

 ガルミッシュパルテンキルヘン「GASTHAUS BRAEUWASTL」グヤーシュスー

プ、チキンのグリルポテト添え

 

  

   先は長いんだからチャッチャと食べな

 

今日は遠距離移動の日である。ミュンヘンからバーデンバーデンまで。イヤイヤ、真っ直ぐ行って

はツマンナイと誰かが思ったらしく、この寒い季節にドイツ最高峰のツークシュピッツェに寄って

から、なんて日程になっているのである。全く迷惑な話よ。あそこはね、夏の天気の良い日に行く

もんで、こんな寒い日、しかもどんより曇って時折雪がちらついているような日に行くもんでねぇ。

私はもう3,4回行ったし。しかし私だけブツブツ言っていてもツァーは予定通り進行していくの

である。4時半に起きてシャワーを浴び、パッキングしてから朝食へ。オープン6時半まで未だ5

分あるのにもう行列が出来ていた。早飯は得意だから、こうゆう時断然有利。チャチャっと食べて、

部屋で薬を飲み、歯を磨いてさぁ出かけよう。目指すはツークシュピッツェまでの登山電車が出る

ガルミッシュパルテンキルヘンへ。3泊したミュンヘン、さようなら。7時半出発して9時にはガ

ルミッシュパルテンキルヘン駅に到着。到着前に添乗員のS濃さんから「山に行きたくない人はバ

スにお残り頂いても良いです」って。早く言いなよ!ったくもう。3千b級山用のあったか服装着

てしまったじゃないよ〜。残ることにして、運転手さんと皆さんが降りて来るであろうローブ湖ロ

ープウェイの駅アイブゼーで待った。そうか、ここからロープウェイで一気に山頂に上るコースも

あったんだなぁ。ナゼこんなスケジュールになったかと言えば、リヒャルト・シュトラウスが数日

後に聴く「アルプス交響曲」の曲想を思いついたのがツークシュピッツェで、実際に作曲したのが

ガルミッシュパルテンキルヘンの山荘だった、ということだ。2時間15分後に帰って来られた皆

さん「上も途中もなーにも見えなかった」そうだ。レストランに移動して軽いランチ。鶏肉は私の

歯には硬く一口だけ。ガルミッシュパルテンキルヘンは1936年冬季オリンピックの開催地だった。

夜 バーデンバーデン・ラディソンブリュ・バーディッシャーホフ キャロットジンジャースー

プ、本日の魚ソティ マッシュポテトと人参添え、オレンジのパンナコッタ、ビール大、赤ワ

イン(ゴチになった)、白ワイン10

 

  

         今夜から5泊するラディソン・ブリュ233号室。ベッドの幅がどうも狭くて

             今夜はS田京子さんのお誕生日!お祝いのケーキが運ばれて

 

ガルミッシュパルテンキルヘンのランチをチャッチャと済ませたお陰で予定より1時間近く早く出

発出来た。この分なら午後6時には目的地に到着出来そうですね、とS濃添乗員は喜んでいたのだ

が、ニュルンベルク辺りから事故渋滞に巻き込まれて、結局はバーデンバーデンのホテルに着いた

のは午後7時。長い移動だったなぁ。この間何をしていたかと言えば、昨日投句したものの宗匠か

らの連絡が無いことから「作り直し」を予測して、5・7・5を指折りながら月の句を考えていた

のだ。「もっと考えて」と宗匠に言われたら、即これらを出そう!なんてやっていたので一睡もし

なかったよ。部屋に荷物を置いてすぐホテルのレストランで夕食。今日は母娘で参加されているS

田さんのお母さんのお誕生日だそう。もっとも私は母を妹、娘を姉とお呼びしているが。にしても

ドイツのホテルのベッドってどうしてこんなに幅が狭いの!ドイツ人って皆大きな人が多いのに。

                _____________

 

3月 24日(土)バーデンバーデンは快晴!

 バーデンバーデン・ラディソンブリュ・バーディッシャーホフ 朝食ヴュッフェ

 

  

 バーデンバーデンの町中

 

昼 バーデンバーデン「AMADEUS HAUSBRAEU」(サラダの代わりの)トマトスープ、

(仔牛肉のスライスマッシュルームソースの代わりの)フィットチーネプチトマトとクリームソ

ース、チョコレートムース

 

  

      ひとりドイツのバーデンバーデンで桜のお花見。まさかこれで終わってしまうとは・・

 

ここバーデンバーデンを訪れるのは今回で4回目である。紀元80年頃、この地を占領していたスー

パー風呂好きのローマ兵達が温泉浴場をせっせと造ったことから始まる由緒ある温泉保養地である。

ヨーロッパ各地からヴィクトリア女王やナポレオン3世などの王侯貴族、作家ではドストエフスキー

やバルザック、音楽界からはクララ・シューマン、ブラームスなどがこの地に滞在した。因みに「バ

ーデン」とは「入浴する」という意味で、フランスなどにも同名の町があるため2つ重ねた地名とな

っている。私がちょくちょく訪れる九州の由布院だが、かつては小さな温泉町にしか過ぎなかった。

それが年間400万人が訪れる大人気温泉地となった背景にはこのバーデンバーデンの存在が大きな

役割を果たしたと聞いている。父親が急逝したため映画の助監督を止めて実家を継いだ「亀の井別荘」

の中谷健太郎氏と日田市の博物館の学芸員だったが妻の実家の経営に参加した「玉の湯」の溝口薫平

氏の2人が、理想のまちづくりのモデルとしてドイツの温泉保養地の視察旅行に大借金して出かけた。

それがバーデンバーデンで、「自然の中での滞在型保養地づくり」という目標が明確になったのだそ

うだ。閑話休題。温泉保養地だからクアハウスやカラカラ浴場などのスパは当然として、カジノや

美術館、庭園、競馬場、大コンサートホールの祝祭劇場などを備えている。この町を歩いている人

はみんなゆったりリラックスしているのも魅力だね。午前中はその町歩きだったが、私は失礼して

昼時ランチのレストランで合流した。歯茎の痛みのため私だけトマトスープとパスタの特別メニュ

ー。茹で過ぎでいいじゃないか(笑)、そろそろ特別メニューは不要かな。痛みも随分和らいだし。

夜 バーデンバーデン「LATERNE」(自由食 6人で)スパイシーグヤーシュ8.5€、ウィン

ナーシュニッツェル(小)8.2€、ビール(大)、白ワイン、赤ワイン 計32€

 

  

 6人でィンナーシュニッツェル

 

今年は寒い。町中からホテル方向に向う下り坂には大きな木蓮の木があって、例年満開に近い紫

の花を楽しめるのだが、今年は未だつぼみが大きくなった程だ。でも水仙と僅かにある桜は美し

い花を咲かせていた。日本はムチャ開花宣言が早く、帰国した頃はもう桜は終わっているかもし

れない。今年はバーデンバーデンでひとり花見で済ませようか。ホテルに帰って盛大に洗濯をし

た。スチームのパイプに乗せておけば、すぐ乾いてしまうので楽ちんだ。オオモノは来週月曜日

朝ランドリーに出すことにしよう。今夜希望者はイースター音楽祭のワーグナーオペラ「パルジ

ファル」を鑑賞される。ワーグナーが超苦手な私は一昨年のイースター音楽祭で「トリスタンと

イゾルデ」の途中で帰って来てしまったくらいだから今夜はもちろん行かない。その代わりオペ

ラ不参加の方々と夕食を食べに行った。一昨年も行った「LATERNE」。ウィンナーシュニッ

ツェルの大きなサイズは21€だが、小さいサイズだと僅か8.2€で、スープよりも安い!その分を

ビールやワインに回せるからOKである。そうか、今夜の夜中にサマータイムになるのね。寝る

前に目覚まし時計や腕時計1時間進めなくちゃいけないのね。あぁ、忘れないようにしなくちゃ。

                    ______________

 

3月 25日(日)今日も快晴    午前2時でサマータイム突入!

 バーデンバーデン・ラディソンブリュ・バーディッシャーホフ 朝食ヴュッフェ

 

  

 

昼 バーデンバーデン「皇城酒家」ワンタンスープ36€、カレー味のナシゴレン102€、ミネラ

ルウオーター(小)32

 

  

      1998年、元駅舎だった建物を利用して建設された祝祭劇場は客席数2500席の大劇場となった

  2年ぶりのベルリンフィル。16年音楽監督を務めたサイモン・ラトルの任期も今年6月まで 

 

今日の午前中は近郊にある「ブラームスハウス」の見学だ。未亡人となった子だくさんのクララ

・シューマンを尊敬するブラームスは、彼女が毎年夏を過ごす別荘近くに小さな家を借りて10

年近く夏の日々を送った。2年前ブラームス好きの私はこの家で深く感じ入ったものだ。今でも

その記憶がはっきりしているのだから今日は止めよう。ついでに「クアハウス」でのランチもパ

スして、ひとり「皇城飯店」へ。メニューの料金は2年前と変わっていない。同じ料理を注文し、

同じ料金を支払う。カレー味のナシゴレン半分は風邪を引かれたS田タエコさんに持って帰ろう。

ベルリンフィルイースター音楽祭のコンサートを聴くために祝祭劇場に行く。ここはかつて駅舎

だった建物で、そう言われるとあそこは切符売り場ね、あそこは・・って調子で駅舎だった時代

を感じるのだ。パリのオルセー美術館みたいだね。今日は希望者だけで11人。演目はリヒャルト・シュト

ラウスの「ドンファン交響詩作品20」、アルバン・ベルクの「7つの初期の歌曲」、ラヴェルの「シ

エラザード」、ストラヴィンスキー「ペトルーシュカ」。指揮者サイモン・ラトル氏、ベルク作品

を歌うのはエリーナ・ガランチャというラトヴィア出身のメゾソプラノだ。アルバン・ベルクは

殆ど聴いたことが無い作曲家だが、シェーンベルクと並ぶ12音技法の確立者なのだそうだ。と、

言われてもねぇ、何だかねぇ、もっとわからないって言うか(笑)。久々のベルリンフィルはや

っぱり弦がキレもあるのにボリュームたっぷりで素晴らしいし、管は金管も木管もムッチャ上手

いなぁ。それに打楽器も実に楽しい。いつまでも聴いていたい世界一のオーケストラだ。はぁ〜!

遅い夜 ホテル客室にて 「日清」のどん兵衛 天ぷら蕎麦、みかん、ビール、ウィスキー

 

  

 

今日のチケット代ファーストカテゴリーは260€!日本円で35千円を超える。ま、あの感動を味

わえるなら高いとは思わないけどね。興奮冷めやらぬまま7,8分歩いて帰って来たホテル客室で、

私は夕食の支度をする。お湯を沸かす。日本から持って来た非常食袋をゴソゴソ探してどん兵衛の

天ぷら蕎麦を取り出す。熱湯3分。出来上がり。ミニバーからビールを取り出してトクトクト・・

おっとっと。「素晴らしい音楽をありがとう!カンパーイ!」ごくごくプッハー!ズルズル・・・。

                 _______________

【今週の振り返り】

昔、♪ミュンヘン サッポロ ミルゥオーキー・・とボニー・ジャックスが歌うサッポロビールの

CM曲があって、子供ながら何度も歌っていた。父親の晩酌のおこぼれを貰ってビールの味も多少

わかる小学生女子であった私は格段の気負いを持っていたが、昭和33年放送が始まってから大流

行したサッポロビールのCMソングだったから、子供も大人も皆歌っていた。誰かが♪ミュンヘン

 サッポロ ミルゥオーキー・・と歌い出せば、最後はそこにいる全員で、ミュ〜ンヘン サッポ

ロ、サッポロ ミルゥオーキー♪の大合唱になったものだ。

 

  ♪ 知っていますか 知っているかい 世界のビールの名産地

    ミュンヘン サッポロ ミルゥオーキー旨いビールの合言葉

    ミュ〜ンヘン サッポロ、サッポロ ミルゥオーキー ♪

 

ドイツのミュンヘンは北緯48度、サッポロとアメリカのミルゥオーキーは共に北緯43度。大凡

北緯45度前後の3つの都市で作られるビールが旨いという趣旨のCMだが、本当にそうなのかは

知らない。日本のビール大メーカーだけだってキリン、アサヒ、サントリーがあるわけだし、全国

には山のような数の地ビールがある。世界に目を向ければ、ビールで名を馳せる国がずらり。イギ

リス、アイルランド、ベルギー、チェコ・・・。どの国のビールも旨いよねぇ。果たしてビールの

製造と緯度って関係があるのだろうか。わからん。

 

ミュンヘンでは「オクトーバーフェスト」という世界最大規模のお祭りがある。1810年以来、ミュ

ンヘン市内中心部のテレージエンヴィーゼと呼ばれるでっかい広場(42ヘクタール:東京ドーム

9個分)で毎年9月半ばから10月最初の日曜日までの16日間で600万人が会場に押し寄せる

らしい。そんな大勢が巨大ビールテントがいくつも立つ広場に集まって何をするかと言えば、「ひ

たずらビールを飲む」のである。3月製造して夏の間寝かせておいた味が濃く、アルコール分の高

いオクトーバーフェスト用の特別ビール(ヴィーズンビア)がマスと呼ばれる1リットルのビール

ジョッキに注がれ、それをゴクゴクゴクゴク・・・。平日は朝10時から、週末と祝日は朝9時か

ら開いて、夜の11時半までやっているというから恐れ入る。当然のように飲み過ぎて倒れる人が

出る。こうゆうのをビアライヘン(ドイツ語でビール死体という意味)と呼ばれ、スタッフによっ

て医療テントに運ばれて治療を受けるらしいよ。私など心配なのはトイレだ。これだけ大勢が盛大

にビールを飲み干せば、それぞれのカラダを通過して飲んだ分が排泄される。膨大な量のおしっこ

が出てしまうことになる。会場では毎年トイレの長い行列が問題になり、トイレ増設にも努めてい

るらしいのだがなかなか解決しないらしいよ。

 

最近はサッパリ行かなくなってしまったが、昔夏になれば大勢でビアホールに繰り出したものだ。

昼の暑さも日が沈んで落ち着き、ビルの屋上にはソヨッと微風さえ吹いたりしている。ぐるりと

ぶら下げられた提灯も雰囲気を盛り上げる。あちこちのテーブルで賑やかな「乾杯!」の声が上

がる。社会人になってからは、そこで飲むビールがムチャ旨いと思った。ただし、1杯目の一口

目だけだが。ジョッキは重い上に、半分も飲むと気が抜けたビールはただの茶色の液体になる。

テキトーに注文した枝豆や焼き鳥囓りながらその茶色の液体を見ているうちに、トイレに行きた

くなる。最初はかなえり持ったのに、一度トイレに行き始めると次まで30分も持たなくなる。

何度もトイレとテーブルを往復しているうちに、アルコール度の低いビールでさえ、徐々に酔っ

て来るのである。最初ヨイヨイ、最後は始末が悪いのがビアホールだった。

 

ビールの糖質は3,1%。血糖値が高いニンゲンには良くない酒である。その点、焼酎やジンや

ウォッカなどは糖質ゼロだから糖尿病的にはいくら飲んでもOKだが、肝臓がダメになるわな。

だからビールは飲まない方が良いのだが、私にとってビールはカラダに「はい、今日のお仕事

(どこが!)終わりですよ〜。これからはお酒いっぱい飲みますからね〜」という合図を送るの

に必須(と私は思っている)なのだ。だから「ビール一日1杯はOK」としたマイルールが、い

つの間にか「2杯までなら良いよ」に都合良く変わり、今ではとりあえずビール2杯が日課とな

っているのだよ。ゴメンちゃい。

 

               ビールぅ? おいらチュールが良いニャァ

 

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