パクパク日記19年2月4週

                 春のようなパリから帰国し、週末春のような京都へ

 

      萬平さんありがとう! 紅ズワイ蟹コロッケ

 

2月 25日(月)東京は晴れ

朝 エールフランス航空パリ=羽田ファーストクラス機内食

 

  

   食欲無くて2食目はフルーツとヨーグルトとコーヒーだけ

 

昼 無し!

夜 荒木町「やくみや」お通し:大根と牛肉煮、蕪の浅漬け500円、茹で鶏の葱ソース800円、フ

ルーツトマトのマリネ600円、新玉葱のフライタルタルソース300円、新筍と蕗の薹の天ぷら

1200円、キャベツしゅうまい400円、牡蠣とマッシュルームのグラタン1000円、山椒香る麻

婆豆腐800円、白ご飯、三つ葉と新若布味噌汁、白ワイン、麦焼酎2合 @1万500

 

  

 〆は麻婆豆腐とご飯!

 

往路に続き、復路のフライトでも2食目はお腹が空かず、フルーツとヨーグルトでオシマイ。せっ

かくのエアフランスのファーストクラスなのに勿体ないが、食べたくないんだから仕方ないさ。昼

頃羽田空港に到着し、タクシーに乗る。今回はパリも連日好天気で春のようにポカポカ陽気だった

が、東京も負けじと良いお天気だ。帰宅して洗濯機を回しながら、郵便物の整理。以前は海外に出

かける前郵便局に郵送物ストップをお願いする人もいたが、今郵便受けに入っているものはDM便

とか言う宅配業者が委託を受けたものが大半だ。これを全部断るのもエラク手間がかかるからやっ

ていないが、不要なものを作り、送り、そして読まずに捨てるって社会の大きなムダだと思う。留

守していた家には食べるものは何も無いからヒモジサをロカボナッツで誤魔化し、早めに「やくみ

や」に行った。何と今年初めてである。行きたいと思う時は決まって満席で。それもあり、超空腹

でもあり、あれもこれもとたくさん注文する。どれも旨くてね。パリも良いけど、日本はいいな!

                ___________

 

2月 26日(火)晴れ

朝 家食 チャンポン風野菜スープ、ツナと卵サラダ、チーズ、ブランパン、クランベリージュー

ス+蜂蜜、飲むヨーグルト

 

  

 

昼 家食 「明星」ローカーボヌードルまろやか鶏白湯、お茶

 

   本日千穐楽にござりまするぅ

 

遅い夜 銀座「麹也」3点盛り:鮪刺身・水菜お浸し・がんも煮1000円、大根と蛸のやわらか煮

500円、冷奴500円、白魚の卵とじ800円、実山椒入りつくね焼き600円、納豆袋焼き600円、

十割手打ち蕎麦900円、ビール小瓶の半分、麦焼酎2合 @8500

 

 

3月歌舞伎座大歌舞伎夜の部。昼の部は初日だったが、夜の部は千秋楽である。最初は「熊谷陣屋」。

しかも熊谷次郎直実は吉右衛門で、もうそれだけで泣きたくなる。妻相模魁春、義経に菊之助、藤

の方に雀右衛門、白毫弥陀六に歌六、堤軍次に又五郎。繰り返し上演される人気の演目で私も何度

も観ているが、これまで観た中では群を抜いての出来だったのは平成25年4月、現在の歌舞伎座が

建て替えられ開場した平成25年4月から1年間こけら落とし興行が行われ、その初っ端の4月にか

かった「熊谷陣屋」である。熊谷次郎直実は吉右衛門、相模に玉三郎、義経に仁左衛門、藤の方に

菊之助、白毫弥陀六に歌六、堤軍次に又五郎。これが後にも先にも私の最高の「熊谷陣屋」だった。

しかし、今夜の吉右衛門の熊谷次郎直実も実に深い演技で直実が持つ陰が一層濃くなったような舞

台だった。幕切れ幕外の「十六年は一昔」と直実が呟き、私の眼からは滝のような涙が・・。ずっ

と寝ていた隣席の女性は何しに来たのだろ。長唄の舞踊「曽我の春駒」では松緑の息子左近<13

)が曽我五郎。兄の曽我十郎が錦之助(60歳)なのだから、どうなのよ、と心配したのだが、3代

目左近は祖父初代左近(辰之助)を思ったか気張っていた。終いは「名月八幡祭」。尾上辰之助の

三十三回忌の追善狂言で辰之助が演じた縮屋新助には息子の松緑、芸者美代吉には共演した玉三郎、

船頭三次には同じく仁左衛門、魚惚に歌六と追善の贅沢さだった。それにつられたか松緑の新助は

思ったよりずっと良かった。芝居がはねて、いつものように「麹也」へ。歌舞伎話と酒と料理と。

                  ___________

 

2月 27日(水)曇り夜になって雨    ヴェトナム・ハノイで米朝首脳会議始まる

朝 家食 豚汁、ツナと卵サラダ、チーズ、ブランパン、クランベリージュース+蜂蜜、飲むヨー

グルト

 

 2425階の足場が外され、少し明るくなった

 

昼 表参道「武蔵野」鴨南蛮蕎麦(温)1900円+税=2052

 

  

 鴨がどっさりのっていた

 

昨年の10月から半年の予定で始まったマンションの大規模改修工事。25階建てのマンションに

足場を作り、建物をスッポリ網で覆っていたから、この間ずっと部屋に中が暗かった。外の景色も

ほぼ見えず、冬場の晴れた日の楽しみである富士山見学もままならなかった。しかし、工事もここ

に来て終盤に差し掛かり、西側の一部の足場が取り壊された。明るい!嬉しい!さて、今日は年に

一度の「伊藤病院」で過ごす日だ。表参道にある甲状腺専門病院で、毎日凄まじい外来患者が押し

寄せることで有名な病院。朝6時から受付は開いており、今日10時半に受付をした私は既に700

番台の数字だった。血液検査はすぐ順番が回って来る。その後は甲状腺のエコー検査になるのだ

が、暫く時間が空くからこの間にランチに出かける人が多い。何せ表参道だからね、選択肢はたく

さんある。これまでは「まい泉本店」に行くことが多いのだが、今日は膝が痛くて歩くのがツライ。

近い場所に蕎麦もやっているを見つけたので行ってみた。夜がメインの店のようで昼は何種かの蕎

麦と鰻もあるようだ。空いているがナゼか緊張する雰囲気だった。伊藤病院は外からでも次の検査

や診察がどの位かをチェックできる。そろそろエコー検査に戻るかな。検査を終えると、医師の診

察がある。「一年ぶりの状況ですが、昨年とあまり変化がありませんね。では次は1年後に来てね」。

夜 築地「うまいもんや」白子の会旬の部(ほうれん草お浸し、里芋煮、野菜炒め、ワカサギ天、

ふぐの刺身、ふぐ皮、白魚踊り、白子塩焼き、ふぐちり鍋、雲子、ふぐ雑炊、たくあん、苺)、

白ワイン、麦焼酎「丸山」ボトル 6人で7万8千円

 

  

 

今夜は「白子の会」の旬の部、つまり築地の「うまいもんや」での宴会である。昨秋の白子の会大

人の修学旅行はホーリーが仕事で欠席、前回走りの部宴会はポンちゃんがNY出張で欠席というこ

とで、全員が揃うのは久々である。たった6人しかいないのにね。数年前から、走りの部は向島の

「ひらおか」で開催するようになったが、それまで「白子の会」はすべてここ「うまいもんや」で

やって来た。メンバーにはK下君もいたし、毎回ゲストを迎えていた。そして皆若かったから日本

酒一升瓶は何本開けただろうか。そして決まって2次会でまた飲み歌っていた。若かったんだねぇ、

あの頃は。私が先ずは血糖値が高いので日本酒禁止になって焼酎に切り替えたり、メンバーが1

減ったり、白子の分け前が減るからとゲストを呼ばなくなったり、全員が年を取ったりで、今は一

升瓶2本と麦焼酎1本、ビール数本で済むようになった。それでも普通の人に比べれば十分に多い

量だと思うけどね。ついでに「うまいもんや」のご主人夫婦も年を取ったね。お店に通い出した頃

未だお二人は若夫婦だったから。お互い様だ。長く続いている「白子の会」はいつだって楽しい!

              ___________

 

2月 28日(木)一日雨     米朝首脳会議一転合意に至らず急遽終了

朝 家食 コーンサラダ、茹で卵、チーズ、ブランパン、クランベリージュース+蜂蜜、飲むヨー

グルト

 

  

 

昼 家食 「日清」チキンラーメン(卵・細葱・刻み海苔)、ネバネバサラダ、バナナ、お茶

 

  

 まさかの結果が待っていた!

 

昨日からベトナムの首都ハノイで行われているアメリカのトランプ大統領と北朝鮮の金正恩朝鮮労

働党委員長の首脳会談。2日目最終日の今日朝から2人の姿が映し出され、ビジネスランチを挟ん

で合意事項の署名が行われるだろうというのが大方の予想だった。しかし、双方が席につくと思わ

れた昼食開場には誰も現れず、突如会談は中止された。予想外の展開にほぼ全メディアもびっくり、

中継を観ている方もびっくり!北朝鮮のいい加減な非核化を許しちゃアカンからなぁ。祖父に倣っ

て何十時間も汽車で移動して来た金正恩委員長は、手ぶらでまた汽車に乗ることになるのだろうね。

夜 家食 「RF1」さくら鶏の唐揚げ、アボガドチキンサラダ、大根と玉葱天と卵のおでん風、

ひきわり葱納豆、ご飯、じゃが芋と玉葱豆腐の味噌汁

 

  

 家食+無酒日もまた良し

 

朝ドラの「まんぷく」を既に5ヶ月間観ている。チキンラーメンは若い頃から好物だが、あれを観

ていたらどうしても食べたくなるのが人情だ。しかし、買って来たものは良いものの、糖質量も塩

分量もタップリだからいつ食べるか決心がつかないでいた。米朝首脳会議メンバーが食べなかった

ランチは誰が食べたんだろう、いや食べなかった?もったいない!じゃ、私はチキンラーメン食べ

るかんね!という意味不明な思考回路でランチ。私のチキンラーメンの食べ方は溶き卵と細葱、そ

れに刻み海苔をのせる。それが好き!チュルチュルチュル・・ご馳走様!萬平さん、ありがとう!

このところ3日飲み続けだったから、今日夕食も家食だよ。ひきわり納豆熱が続いている。無酒日

              ____________

 

3月 1日(金)東京も京都も晴れ

朝 家食ひじきサラダ、大根と玉葱天と卵のおでん風、じゃが芋と玉葱豆腐の味噌雑炊、クランベ

リージュース+蜂蜜、飲むヨーグルト

 

  

 冷蔵庫の中のもの全部食べる

 

昼 ANA羽田=伊丹プレミアムクラス機内食

 

 伊丹はすぐ着くからそそくさ食べる       世界文化遺産東寺         我が家から見る東山

 

今日から京都の家に行く。だから朝食で冷蔵庫の中を空っぽにすべくたくさん食べる。雑炊だから

納豆はそのまま食べるとかね。冷蔵庫整理は出来たが、満腹過ぎて気持ちが悪い。え?腹八分目?

何?それ、知らん。さて、それでは行こうか。理由は忘れたが、今回は珍しく空路で移動すること

にした。伊丹空港からタクシーで京都に向かう。大阪のタクシーの便利なところは長距離(5千円)

を超えた分は半額になるのだよ。但し、個人タクシーなどはその限りではないので、乗る時にそれ

を確認してから乗りましょうぞ。陽気な運転手さんと楽しくお喋りしながら小1時間で京都に到着。

夜 京都・柳馬場通押小路上ル「洋食おがた」お通し:春キャベツのマリネ、洋食屋のポテトサラ

ダ(小)、ホタル烏賊と菜の花の辛子酢味噌、静岡榎本さんのグリーンアスパラガスのボイル、

紅ずわい蟹のクリームコロッケ、浦村牡蠣とほうれん草マカロニグラタン、ハンバーグ(100g)、

ミニカレー、白ワイングラス(シャルドネ)、赤ワインボトル(バローロ 11000円)

 @19850

 

  

 旨い料理の〆はこの旨いカレー!

 

40日ぶりの京都の我が家。1月に比べて、ぐんと春っぽくなった東山を眺める。良い景色ですなぁ。

京都五山の大文字山も比叡山も見えてしまうっていいよなぁ。では買い物に行こう。歩いて1分のと

ころに運良く「八百一本館」あるから超便利。野菜、卵、ヨーグルト、納豆、フルーツ・・終了。初

日の今夜は人気洋食店の「おがた」を予約している。オーナーシェフの緒方さんって、腕は良いのに

凡そ愛想が無いと言うのかシャイと言うのか、お客とお喋りもせず黙々と調理を続けている。それは

それで良いか。季節を考えて、蟹と牡蠣におさらばしようかと蟹コロッケと牡蠣グラタンを注文。ワ

インはいつものバローロ、〆はいつものカレーである。感心なことにカレーのお替りは無し。当り前!

                _____________

 

3月 2日(土)京都は晴れ

朝 家食 フルーツトマト、茹で卵、チーズ、ブランパン、生姜と野菜のスープ、でこぽん、飲む

ヨーグルト

 

   

  チコお内裏さま

 

昼 京都高島屋「糖朝」ぷりぷり海老のワンタンスープ540円、香港風醤油焼きそば951円、マン

ゴー入り杏仁豆腐800円、アイスジャスミンティ(会員サービス)

 

 夢子はん、ホンマ中華好きやねぇ

 

今朝早く来客を告げるインターホンが鳴った。出るのが一歩遅くインターホンは通じなかったが、

カメラの前で佇む見知らぬ女性が立っていた。誰だ?知らんぞ!いや、昨日留守中インターホンを

押した人の映像が2つ残っていたが、その1つにこの女性が映っていたような。ちょっと薄気味が

悪い。今日3月2日は亡き母の誕生日だ。大正2年3月2日生まれだから、生きていれば106歳。

父は母の5歳上だから、111歳かぁ。「100歳時代プロジェクト」なんてのがあるらしい。今の10

代の50%が100歳まで生きるんだって。ということは、その頃なら私の両親は今もよぼよぼな

がら生きているということも可能になるわけだ。嬉しいような、そうでもないような。そうそう

明日誕生日を迎える人がいる。そのプレゼント買いに島屋に行く。「これ!」というものが見つ

かると贈る方も嬉しいね。気分が香港になったので8階の「糖朝」に行く。香港風醤油焼きそば。

夕方のお茶 京都・八百一本館「ザ・ブレッド」コーヒー250

夜 京都家食「RF1」のロールキャベツ、「王将」のニンニクゼロ餃子、セロリサラダ、ひきわ

り葱納豆、ご飯、大根とエノキ茸豆腐の味噌汁

 

  

 

京都島屋のレストラン街は8階にあるが、その半分は催し物開場なのがネックである。あぁ〜喰

った!喰った!とお腹をポンポン叩きながら(ウソ)歩いていくと、いつの間にか私はバーゲン会

場に彷徨いこんでいるとうことになる。それが島屋の陰謀なのだとも知らず、満腹の仔羊(誰?)

はつい商品に手を出してしまう。イカンイカン。「お客さん、そのヘアスタイルええわぁ。有名な美

容師さんにカットして貰うん?東京?銀座?(ホントは道1本隔てて新橋だけど💦)流石やわぁ。店

教えて。娘が東京におるんでたまに私も行くんよ・・・」なんて煽てられて買ってしまう私。3枚買

ったから3枚捨てないとキョウコに叱られる。地下で食料品の買い出しをして帰宅。ロールキャベツ

と「王将」のニンニクゼロ餃子がメイン料理。夢子さん、皿数多過ぎない?もち多過ぎです。無酒日

            _____________

 

3月 3日(日)京都は曇り午後から雨が降ったり止んだり

朝 京都家食 京都の湯葉とちりめん山椒のサラダ、フルーツトマト、厚焼き卵、大根とエノキ茸

豆腐の味噌雑炊、デコポン、飲むヨーグルト

 

  

   朝も食べ過ぎ!

 

昼 無し!  

夜 京都・堺町通竹屋町通下ル「木山」2万円のお任せコース(湧き水の白湯、筍と車海老飯蒸し

蕨添え、清酒「天縁」、鰻と穴子パセリの根、ミル貝河豚菜の花分葱の土佐酢ジュレ三宝柑釜、

削り立てのカツオ節1年もの・本枯れ節2年・鯖節、出来たて出汁、蛤と玉子豆腐の沢煮椀、

鮪と海苔、鯛と新このわた、金目鯛西京焼き木の芽ちらしと大徳寺赤こんにゃく、黒鮑の柔

らか煮こごみの胡麻かけ、京都牛サ―ロン鍬焼き行者にんにく天、北海度ホワイトアスパラ

と帆立かき揚げクレソンソース、選べる小丼:白魚の玉じめ丼・香の物・止め椀、蟹雑炊、

フラットオレンジフレッシュジュース、白味噌とバニラりんごの菓子、おうす)、白ワイン、

麦焼酎「古澤」(宮崎)ダブル4杯  @3万1000

 

  

 

今日東京は早朝から冷たい雨がドッサリ降ったらしい。せっかくの東京マラソンだったのに、選手

やスタッフの皆さんには生憎の天気だった。記録を持っている有力な選手も寒さでリタイアしたと

聞くし。そのマラソン大会の影響で今日の午前中のお届けは出来ませんと島屋に言われたのだが、

誕生日プレゼントは無事到着したらしい。凄く嬉しいとお礼のメールが来て、選んだ甲斐があった

とこちらも嬉しいぞ。今夜の夕食は楽しみにしていた「木山」だ。開店の6時前に着いてしまった

ので、その辺を一回り歩いてから入店したのだが、既にカウンターにお客が数人座っていた。なん

だぁ、気を遣って損しちゃったよ。3回目だが、一人で来るのは初めて。いつも美味しい「木山」

さんの料理の数々なのだが、一時緊張せざるを得ない状況になったため、7皿は無音シャッターア

プリで撮影したため色がエラク悪くなってしまって残念無念。ま、その方が帰られてから色は戻っ

た。彼の生み出す料理はもちろんのこと、木山さんの料理に向かう姿勢と人柄が魅力的な店である。

                   _______________

【今週の振り返り】

今年日清食品の「チキンラーメン」ブランドは発売60周年を迎えているのだそうだ。そして今週

金曜日の3月1日売上高の最高新記録を更新し、2018年度は史上最高の売り上げを達成することに

なったのだそうだ。目出度い!しかも、2018年度の後半半年は、NHKの朝ドラで創業者の安藤百

福夫婦が主役だったのだから、これ以上望めないような素晴らしい時だったのだね。

 

1958825日に世界初のインスタントラーメン「チキンラーメン」が発売された。1958年と言

えば昭和33年。私は長野県の大町市に住む小学生だった。当時の我が家は家族全員が異常な麺好

き家族だった。夏は決まって冷や麦。細くて食べた気がしないという理由と値段が高いので素麺で

はなく冷や麦。必ず揚げ立ての天ぷらと何種類もの薬味、細く切った油揚げ、きゅうり、長ネギ、

茗荷、大葉、茹でた茄子などと共に、大鍋で2度茹でる必要がある程食べる家族だった。昼なら天

ぷらはさつま芋、隠元、きんぴらごぼうなどが挙げられた。夕飯なら、野菜に加え、鯵フライとか

き揚げが追加される豪華版。これを3日空けずに食べていたから凄いでしょ。冷や麦も食べ飽きる

頃、我が家には中華そばの季節がやって来る。豚肉、干し椎茸、白菜、人参、茹で筍、もやし、生

姜、青菜など具だくさんの醤油味汁をたっぷりかけて食べるおふくろ中華そばだった。「夢子レシ

ピ」におふくろ中華そばのレシピがあるので興味のある方はご参照下さいまし。買い物係の私は、

週に2、3回、これらの食材と中華生そばを13個買に行かねばならなかった。母と次兄は2杯、

父と長兄、私は3杯食べるので13個必要だったのだ。

 

そんな麺喰い一家だから、インスタントラーメンに興味を持たないハズは無い。しかし、地方都市

にいたせいもあり、初めて食べたのは発売からかなり経過してからだったと思う。丼に麺を入れて

お湯を注ぎ、お皿をひっくりかえして蓋にした。3分経って食べた麺は頼りなく、正直言えば美味

しいとは思えなかった。しかし、よくよく考えると、その時食べたのは「チキンラーメン」ではな

かったような気がする。「まんぷく」のドラマにも出て来たが、夥しい類似品が発売されたから、

どこか違うメーカーのものだったようなのだ。だって、かなり時が経って食べた「チキンラーメン」

は私が好きな味だったから。インスタントラーメンというより即席ラーメンと呼んだような気もす

る。後に即席ラーメン大ファンになった私は、ある時期まで新発売された袋麺の商品は、すべて買

って食べていた。たくさんの商品が出ては消えて行ったが、今でも好きな袋麺は、サッポロ一番塩

ラーメン、サッポロ一番味噌ラーメン(サンヨー食品)、マルちゃんのカレーうどん(東洋水産)、

そして「チキンラーメン」である。

 

チキンラーメンのHPには「おすすめぶっこみレシピ」なんてのがあって、笑ってしまう。サバ缶

を入れたサバ・チキン、麻婆豆腐をのせた麻婆・チキン(ひよこは麻婆をアサバァと読んだが)、

天津飯をご飯ごとのせる天津・チキン、とろけるチーズをのせるチーズ・チキン、カラムーチョを

のせたカラムーチョ・チキン・・。まだまだあって、「365日チキンラーメンの本」なんてのもある

んですってさ。まさに毎朝チキンラーメン食べていた萬平さんやね。私は金曜日のランチに書いた

ようにかき卵と細ネギと刻み海苔が一番!

 

しかし、気になるのはやっぱり糖質と塩分だ。チキンラーメンの袋をしげしげと眺めると栄養面の

こんな数字がでている。熱量は377カロリー、たんぱく質は82グラム、脂質82グラム、炭水

化物536グラム、食塩相当量が56グラム。炭水化物536グラムはご飯やうどんなどとほぼ

同じ量だが、毎朝私が食べているブランパンは1個糖質2,2グラムだからなぁ。それにスープも

全部飲んでしまうと(私はいつも完食です!)塩分も56グラム。これだけで一日分の塩分を摂

ってしまうことになる。萬平さん、毎朝食べていたんだよなぁ。でも萬平さんこと日清食品の創業

者である安藤百福さんは96歳まで生きた。福子さんこと安藤仁子さんも亡くなったは92歳だ。じ

ゃ、食べても大丈夫かも(笑)。

 

ドラマの中では描かれていなかったが、安藤百福さんは日本統治時代の台湾で生まれ、台湾で育っ

た方なのだそうだ。元の名前は呉百福さんで、戦後中華民国籍になったので昭和41年日本国籍を

再取得した。台湾時代に2回結婚し、福子(仁子さん)は3度目の妻だった。一度目の結婚で生ま

れた長男安藤宏寿氏が百福さんの後社長になったが、経営方針の相違があって僅か2年で退任し、

百福さんは会長と社長を兼任。その2年後仁子さんとの息子宏基氏が社長に就任して現在に至るの

だそうだ。まぁ、彼の人生もいろいろあっただろうが、だからって百福さんの偉業は変わらない。

50歳前にスッカラカンになって、それから日本の国民食ともなったインスタントラーメンを開発

し、その後世界の食生活を変えたカップヌードルを発明したのだから。長寿・健康の秘訣を聞かれ

ると必ず「週2回のゴルフと毎日お昼に欠かさず食べるチキンラーメン」と答えていたそうだ。安

藤百福さん、ブラボー!

 

              イタリア猫はパスタ食べるんだニャ

 

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