米・酒・山菜・鮭・茸・魚・紅葉・器・温泉・・・新潟の秋
村上・塩引き鮭 
新潟・鍋茶屋
11月 3日(月・文化の日祝日)晴れ
東京と近畿地方で木枯らし1号
朝 明石町「ダイニング」A定食(五穀粥→ご飯、身欠き鰊のつけ焼き、小松菜の煮浸し、ちりめん
山椒、味噌汁308円、飲むヨーグルト、キウイ)880円、納豆275円、「封印」わさび漬け、コーヒー
220円






葱納豆とわさび漬けとちりめん山椒は無敵の3種丼
昼 明石町「ダイニング」A定食(五目ちらし寿司、蛸と野菜の煮物、アスパラのお浸し、味噌汁、アイス
コーヒー)1320円






夜 明石町「ダイニング」A定食(豚肉のもろ味噌焼き、湯葉真薯の煮物、ツナサラダ、しんとり菜のおか
か、ご飯、お吸い物、ピオーネ)2090円、麦焼酎ボトル3300円









2連覇を果たした余韻に浸れるのは嬉しいが、長く続いたMLBシーズンが昨日で終わってしまって腑
抜けのように朝からボーッとしている。ワールドシリーズ(以降WS)の最終試合までしっかり観たのは昨
年に続き2回目だが、こんなに盛り上がったWSは無かったのではないだろうか。以前は観てもい
ないでの推論だけどね。7試合までもつれこみ、しかも延長11回の末、再逆転を阻むダブルプレイで
の劇的なフィナーレだった。ドジャースファンとしてWS 2連覇は心底嬉しいが、32年ぶりのチャンピオンリングをほ
ぼ手中にしていたのに最後に逃してしまったブルージェイズにも惜しみなく拍手を送りたい。今年の3
月19日から開幕2戦目を生観戦してから7ヵ月余。毎日のように試合やその経過をチェックしながら
楽しんでいたのに、今日からいったい何を励みにすればいいのか・・なんて深刻なものではない
けどね、ま、ロスト何チャラではあるな。なーんて言いながら、先週は大分・湯布院で温泉を楽しんで来
たが、今週は明日から新潟を旅する。海外に行く時のようなある種緊張感が無い分、国内の旅には
ゆったりした気分で出かけられるのが嬉しい。新潟は寒いから、厚手の服も荷物に入れなくちゃね。
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11月 4日(火) 東京も新潟も晴れ
朝 明石町「ダイニング」A定食(ししゃもの焼き物、野菜の煮物、隠元お浸し、ご飯、味噌汁、
飲むヨーグルト、オレンジ)880円、納豆275円






今日から新潟の旅が始まる
昼 新潟・南魚沼「欅苑」四季の越後料理セット(ナメコおろし、焼き椎茸、菊のお浸し、キノコの吸い物、
胡麻豆腐、自家製がんもどき、ウルイのお浸し、自然薯の海苔巻き、岩魚塩焼きなど、栗ご飯、
漬物、けんちん汁、デザート)



浅間山も冠雪していた あれは八海山か?新潟県も高い山は冠雪


















樹齢1500年の欅の木がある「欅苑」で地元の野菜中心のランチ



トンネルをいくつも超えて奥只見湖(銀山湖)の銀山平から遊覧船に乗る












40分紅葉を眺めならのクルーズが終わると奥只見ダムが



今日から南魚沼市の「Rugon」龍言に2泊する 私の部屋は豪農のスィート「G」である







池に面した露天風呂
夜 南魚沼「Rugon」ダイニング 雪国ガストロミーフルコース(吹き寄せ:胡麻豆腐・煎栗・丸十蜜煮、黒舞茸
と日本海天然太刀魚の沢煮椀、雪国渡世:かきのもと甘酢・里芋米粉フリット・日本海天然シマアジ酢
〆・カボチャ煮・茄子揚げ浸し・日本海天然カマス塩焼き、芋羊羹・蓮根餅・日本海天然烏賊炙り、
日本海天然はた薯蕷蒸し、A5ランクにいがた和牛あられ焼き。魚沼産コシヒカリ塩沢地区限定一等米、
けんちん汁、きりざいと鰯のふりかけ、南瓜ブリュレ)生ビール小440円、日本酒3種のペアリング












露天風呂で温まってから夕食だぁ!
早起きして朝食を摂り、東京駅へ。東京駅までは家の前からタクシーに乗って10分前後で到着するのだ
が、8時半前に集合場所に行ってみると私がビリだった。添乗員は夏のニセコ以来のI川さんと新人S
さんがアシスタントについて2人体制だ。参加者はご夫婦3組と女性ひとり参加が2名の計8名。アチコチで
他の旅行社グループと擦れ違ったり、同じ船に乗ったりしたが、30数名とか40名とかのグループと聞
いてビックリ!それだとバス2人掛けだわねぇ。このところもっぱらG社のツァーに参加しているが、6人
〜8人の規模で、多くても10数人である。上越新幹線の越後湯沢で下車。バスに乗り換え40分程で
南魚沼の「欅苑」に到着。樹齢1500年の欅の木がある古い民家を利用した食事処である。昨年5月
の新潟の旅でもここで昼食を摂った。地元の山菜やキノコや小魚などを使った季節の田舎料理で量もた
っぷり。囲炉裏を切った部屋の隅には良寛様の自筆書が飾られていた。バスで幾つものトンネルを入って
は抜けて、ようやく奥只見湖の銀山平に到着。ここから奥只見湖遊覧を愉しむ。奥只見湖(正式には
銀山湖)は、ダムのため堰き止められた大きな人造湖だが、紅葉や豊かな釣り場としても知られ、三
島由紀夫の小説の舞台になったり、作家にして釣師でもあった開高健氏に深く愛された。ちょっと
くすんでしまってはいるが、周囲はすべて紅葉した山々に囲まれている。40分遊覧して奥只見ダムの
横に到着した。下船して80段の階段を上れと言われていたが、昨日までの大雨で水位が上がったの
で40段で済んで助かった。奥只見ダムの方がダムについてのレクチャーをしてくれた。バスで南魚沼の高級
宿「Rugon」に到着したのは午後5時だった。雛には稀なっぽいセンスある高級宿で、その中でも広い
部屋を希望したら100uもありそうなスィートルームGが私の部屋だった。ところが、やたら遠くて移動す
るのに疲れる。2回制らしく夕食開始が7時半からだったので、部屋にある露天風呂でゆっくり疲れ
を取って温まった。ペタペタ歩いて歩いてレストランへ。雪国ガストロミーフルコースで新潟自慢の日本酒3種のペアリ
ングがついた。10数年前に「糖尿病だから日本酒禁止!」を医師から申し渡されてから、それまで
大好きだった日本酒をピタッと止めてから殆ど日本酒は口にしなくなった。焼酎に慣れると日本酒が
甘く感じるのだ。いつも要らないと言っていたが、今夜は飲んでみよう。八海山が美味しいなぁ。
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11月 5日(水) 新潟は晴れ
朝 南魚沼「Rugon」ダイニング 朝食ヴュッフェ+きのこ鍋



左の建物が私の部屋G 昨日は真っ暗だったが、今朝は池を観ながら温泉





デザイン重視のラウンジ 足が悪い人間には座れるところは少ない



朝食はヴュッフェ+オプション1品。きのこ鍋を注文 ヴュッフェの配置の問題か大行列!






1度は行きたいと思っていた清津渓谷。念願叶い行った。



5つ異なる色が彩るトンネル 第一見晴所



桂状節理がくっきり! 第二見晴所 真ン中はトイレ



「しずく」と呼ばれる第三見晴所








ここがパノラマステーション
昼 南魚沼「龍寿司」お任せ(鮪の生ハムの生春巻き神楽南蛮載せ、ピンチョス風芋タコ饅頭(揚げさつ
ま芋)、握り:アオリイカ、青森鮪、小肌と甘海老朧、黒舞茸の土瓶蒸し、浜中の馬糞ウニ、イクラ軍艦
巻、藁で燻した鰆、甘鯛松笠揚げ、中トロと黒舞茸握り、あん肝、糸売りと中トロの太巻き、茄
子の握り、甘海老入り卵焼き)


















独創的な鮨も含めて美味しい鮨!



日本のミケランジェロと呼ばれた石川雲蝶の作品が多く残る永林寺に行く 撮影禁止だった!





雲蝶の天女(飛天)
撮影禁止だったので永林寺のパンフレット(撮影:宮本裕氏)より転載させて頂きました



「龍寿司」で食べた錦糸漬けを求めて南魚沼市の「今成漬物店」でゴッソリ買い物
夜 南魚沼「Rugon」ダイニング雪国ガストロミー和牛・のどぐろコース(里芋胡麻和え・打豆と昆布煮・人参
ナムル・蓮根キンピラ・紅はるか大学芋、菊花椀、美雪ますの握り、越後のどぐろの立て焼き、長芋
と佐渡鮪のピクルス、A5ランクにいがた和牛ステーキ、魚沼産コシヒカリ塩沢地区一等米HATAGO味噌の味噌汁、
ご飯のおとも、さつま芋パウンドケーキ)、生ビール880円









立て焼きした小ぶりなノドグロがメインだった
今回の旅で楽しみにしていることはいくつかあるのだが、今日はそのひとつ清津峡渓谷に午前中行
くのだ。今朝は5時半に起きて部屋の露天風呂にポチャンと。昨夜は真っ暗だったので何も見えなかっ
たが、この部屋池に囲まれていたのだね。眺めいいわ。7時半から朝食。和食のヴュッフェなのだが、私
は最初に入れたので幸いだった。10番目以降くらいの方からは延々と待たされて・・どうもヴュッフェ
の動線が1つしか無いように作ってあるのが問題なんだな。受付した途端にサラダコーナーがあり、そこ
で人は長く滞るのだ。それにしてもヴュッフェに加えてメインを注文するのだが、選択肢がえ?って感じで
私は2日とも茸鍋を注文。朝から鍋なんてやっぱり「え?」であるよ。さぁ出発。数年前からよくト
ンネルの先端みたいなところで人がシルエットになった写真を見るようになった。清津峡渓谷と書いてあっ
たが、急に出て来たんだよなぁ。そこに行ってみたいと思っていた。しかし近づくにつれて心配が
大きくなった。あの写真の場所に行くまでかなり歩かねばならないのではないか、私が歩けるよう
な距離ではないのではないか・・ここまで来てバスで留守番か?現場に着いてから全長750b×2で
1500b+αの距離と判明した。う〜ん、どうしようと悩んでいるとアススタントのSさんが「車椅子ある
らしいのでいかがですか?私押しますよ」って。わぉ!助かった。Sさん、「バトミントン部で鍛えまし
たし、引越しバイトもして冷蔵庫なんて楽勝でしたよ」なんて細い身体から思えない力強い女子だっ
たのだ。お願い出来て良かった!そうか、そうか、ここは2018年アート作品として改修されたのかぁ、
だから数年前から見るようになったのだね。トンネルの色が緑、赤、青に変わり、見晴所も1から3ま
である。そしてトンネル終点にあのパノラマステーションがあるのだ。終点地点には水が張ってあるので、私はカ
メラマンに徹した。Sさんのお陰で無事清津峡渓谷トンネルを愉しむことが出来た。次は有名な鮨屋でランチ。
宿の近くにある「龍寿司」でカウンターに座ると8+2の10人ピッタリ。先ずは鮪の生ハムの生春巻き神楽
南蛮載せやピンチョス風芋タコ饅頭でコースは始まった。ご主人の佐藤さんは確かな腕にオリジナリティ溢れる工
夫に満ちた料理や鮨を提供され客は楽しみながら頂くのだよ。最後の握りなどとても美味しいの
にネタがわからない。クイズだった。誰も当たらなかったが、答えを聞いてビックリ!これから食べる人
のためにここでも秘密。ご馳走様でした。「日本のミケランジェロ」と呼ばれた石川雲蝶の作品が多く残
る永林寺に行った。撮影禁止だった。運蝶さんの作品は素晴らしかったが、どうして撮影禁止な
のだろう。フラッシュを焚かなければ影響は無いと思うのだが。ルーブル美術館だってメトロポリタン美術館だ
ってナショナルギャラリーだって撮影はOKなのに・・わからん。昼の「龍寿司」で出された「今成」の瓜
錦糸漬け(甘口の粕漬け)が大好評で帰りに「今成」で買い物。小さな店に10人の客が突然入り、
ありったけ(大袈裟です)の品物を購入したのでお店の人はビックリ。ホントに美味しいのよ、これが。
感じの良いお店だった。今夜も夕食は宿で。小ぶりだったが、立て焼きしたノドグロが好評だった。
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11月 6日(木) 新潟は晴れ
朝 南魚沼「Rugon」ダイニング 朝食ヴュッフェ+きのこ鍋









燕市の玉川堂(ぎょくせんどう)で銅器製品の製造工程を見学する









銅器とガラスのグラスで日本酒を飲み比べした



玉川堂の美しい作品 ついロックグラスを購入してしまった



燕から新潟へ 彦根山が見える 新潟市の万代橋を眺めながら フレンチでランチ
昼 西新潟・フレンチレストラン「旬庭」鯛のエスカベッシュ、2種の自家製パン、さつま芋のポタージュ、鱸のポワレ、
クリュームブリュレ、コーヒー、プチ菓子









新潟市郊外にある石油王の館「中野邸記念館」に行く












中野邸の隣には失業対策のために造られた泉恵園があった






夜 新潟・月岡温泉「華鳳」別邸越の里 霜月の献立(季節の果実酒、あん肝豆腐・柿の煮浸し・
蒸し鮑・奈良漬け、松茸の土瓶蒸し、お造り盛り合わせ、帛乙女荷卸し、新発田牛しゃぶしゃ
ぶ鍋、焼き八寸:甘鯛西京焼き。月岡の旬を盛り込んで、新発田産コシヒカリ、香の物、味噌汁、水
菓子:甘味盛り合わせ、生ビール 1200円






月岡温泉で月を眺めながら夕食前に露天風呂で温まる









昨日ほどでは無かったが、今朝も朝食ヴュッフェは行列だった。精算するためにフロントに行った時、責任
者らしい男性が応対されたので「朝食の動線に問題があると思います。サラダを違う場所に置けばス
ムーズに流れると思いますよ」と差し出がましいとは思いつつ申し上げると、その方は「今のお話、
ピンと来ました!ありがとうございました」とお礼を言われた。改善されるといいね。チェックアウトして
燕市に向かう。燕市と三条市は隣り合った町だが、新幹線の駅名から燕三条市があると誤解してい
る人が多い。燕は職人の街、三条は商人の街。ものづくりの街の燕はドラマ「下町ロケット」にも登場し
たが、金属加工技術に抜きん出た力を持っている。今日はその燕のスゴ技のひとつ槌起銅器で知ら
れる玉川(ぎょくせん)堂の見学に行った。槌起銅器はカンタンに言えば、銅板を金槌で叩きながら縮
めていき立体的な器物を形成して行くのだよ。若い人からベテランまで職人の皆さんの仕事ぶりを見
学させて頂き、最後に銅器とガラスグラスで日本酒の飲み比べ。銅器は唇に冷たく心地良いから美味し
く感じる。早稲田のリーガロイヤルホテルノ「セラーバー」で毎晩のように飲んだくれた頃、銅器のグラスでジントニック
を飲むのが好きだった。作品展示室で作品を見ているうちに、これで焼酎の水割りを飲みたいなぁ
と思い、奮発してしまったよ。燕市から新潟へ。万代橋を見ながら川を渡っている時、中K子さん
からLINEが来た。彼女は高齢のお母様と一緒に過ごすため万代橋のホテルオークラに滞在中。これがホント
のニアミスってやつですな。「旬庭」という家庭的なフレンチレストランでランチを摂った後、郊外の「中野邸記念
館」に行った。日本の石油王・中野貴一が明治37年に造営した邸宅を開放しているのだが、昨年
5月に行った越後随一の豪農伊藤家の邸宅跡「北方文化博物館」など新潟には豪邸がいくつもある
らしい。明治時代の代表的な木造建築であると共に2000本のもみじがある庭園も見応えがある。
まずまずの紅葉を楽しんだ。今日の宿泊地は月岡温泉。日が短いせいか、「華鳳」別邸越の里に到
着した頃にはすっかり暗くなっていた。それにしてもバカデカイ宿でエントランスを横切るだけで疲れてし
まう。こじんまりした宿が好まれる昨今、こんな桁外れに大きな宿ってどうなんだろう。新潟で
は好まれるならいいんだけど。夕食までの時間を利用して部屋の露天風呂に入る。気になるのは、
下界を走る車から最上階客室の外側の露天風呂が見えやしないかということ。だってこちらから
車がバッチリ見えるんだから、向こうからも見えるんじゃないの?ま、見られても減るものでもない
し。あっ、減るなら是非たっぷりお願いします。月が美しかった。夕食は食事処の座敷で。創作
何チャラなんて料理よりこういうわかりやすい料理がいいね。土瓶蒸し、お造り、しゃぶしゃぶ・・。
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11月 7日(金) 新潟は晴れ



朝 月岡温泉「華鳳」別邸越の里 朝食膳+カレー









この宿の朝食にはカレーが付くのがお約束だとか

田んぼの真ん中月岡温泉 白鳥!!



鮭の街村上へ 町屋のご主人のお話を聞いてから、隣の「きっかわ」へ









天井から吊るされた塩引き鮭は昨年獲れた鮭



皇后陛下の雅子妃殿下の小和田家のルーツはここ村上
昼 新潟寺町「鍋茶屋」菊花たきのもと酢の物、甘鯛のお吸い物、キジハタとアオリ烏賊のお造り、八寸
:無花果餅粉揚げ・カマス・銀杏・落花生・栗、里芋きぬおとめの利休揚げ、海老真丈 藻塩で、
鰆の炊き込みご飯、ナメコ汁、漬物、酒粕アイス)、雪国のハーブティ(ポット)1650円



阿賀野川を渡る 今日も万代橋を見ながら 江戸末期創業の鍋茶屋


















旅の仕上げは新潟・鍋茶屋で古町の芸妓さんとの楽しいひと時






新潟の芸妓さん達も愉しく頑張っておられました 新潟駅が見えてきた
夜 明石町「ダイニング」A定食(豚肉の焼きもの和風玉葱ソース、クラゲと胡瓜とドンコの胡麻酢和え、ワカメ
サラダ、おぼろ豆腐、ご飯、味噌汁、シャインマスカット)2090円、麦焼酎









朝早く起きてベランダに出てみると、あやや〜ホント田んぼと山しか見えんぞ。月岡温泉って田んぼの
真ん中にあるのだね。山の麓に雲がたなびいていい景色である。未だ朝が早いので、宿に向かって
来る道路には未だ車は殆ど通っていない。よし、温泉入ろう。観客無し!3泊4日で、毎日温泉楽
しめてゴキゲンだった。朝食は和食だったが、この宿ではカレーが出るのがお約束とか。嬉しいお約束
だね。バスで宿を出て暫くすると稲刈りがとっくに終わった田んぼのアチコチに白鳥が見える。かなり
の数だ。近くに白鳥が毎年やって来る瓢湖があるからそこから飛んで来るのだろう。これから新潟
県で一番北にある村上に行く。ずっと行きたいと思っていた村上である。塩引き鮭が天井から吊り
下がっている光景を是非この目で見たいのだ。「町屋」のご主人の楽しいお話を伺ってから隣の
「きっかわ」へ。村上は、平安時代から京の都に鮭を献上していた記録があり、千年鮭を名乗る由
縁とか。店の奥に入ると天井から吊り下がっている鮭が目に飛び込んで来た。とんでも無い数の鮭
、鮭、鮭・・。これだぁ、これかぁとひとり感動してしまう。お店の方の説明によると、塩を掏り
こんで天井から長く吊るせば塩引き鮭が出来るのではなく、一尾いちび様子を見て丁寧にふくこと
数回、手をかけて作り上げるのだそうだ。せっかくなので、兄宅に鮭製品の詰め合わせを送った。
村上は鮭だけでなく、皇后雅子様のご実家小和田家の出身地でもある。また新潟市に向かう。この
旅の最後の食事は、江戸時代末期創業の鍋茶屋で古町芸妓の御姐さん方とお喋りしながらの昼食で
ある。4年前にも鍋茶屋には来たことがあるのだが、あの時の記憶に比べて今日のお料理はとても
美味しく感じた。梨江、和香、咲也子の3人のお姐さんは明るく話し上手。三味線と踊りを披露し、
最後はお客とのお座敷芸。そう言えばゲンエキの頃は、仕事であちこちの料亭に行ったり、向島のお
姐さんとも仲良しだったり、なんて時代があったなぁと思い出した。たっぷり楽しんだ後新潟駅
へ。3泊4日だったが、楽しい思い出がたくさん出来たなぁと思いながら大宮まで爆睡していた。
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11月 8(土)曇り
朝 明石町「ダイニング」A定食(さつま揚げと野菜の煮物、おから、キャベツおかか、ご飯、味噌
汁、飲むヨーグルト、オレンジ)880円、納豆275円「封印」わさび漬け。コーヒー220円









全館電気点検のため(だったかな?)ダイニングも3階のホールに3日間移転営業
昼 明石町「ダイニング」今週のアラカルトより 牛すきうどん(小鉢付き)1705円、アイスティー225円









歌舞伎座に行く途中で仕事中のK岩にバッタリ!
夜 明石町「ダイニング」A定食(刺身盛り合わせ、揚げ海老芋の蕎麦の実餡、茄子とピーマンの味噌炒
め、隠元の磯辺和え、ご飯、かきたま汁、新高梨)2090円、麦焼酎ボトル3300円









年に1度建物の電気設備の点検とかで不自由な思いをせねばならない。今の住まいでは停電等のた
め、普段31階で営業している「ダイニング」が営業時間短縮だけでなく、場所も3階のホールに移して
の臨時営業だ。しかも3日間も!ま、隣のオフィスビルなどは2日間立ち入り禁止だからそれに比べれ
ばマシなのかもしれない。いつもと違う景色を見ながらの食事。昼にアラカルトメニューの牛すきうどんを食
べてから、午後1時15分頃だったか上に行くエレベータに乗ろうとしたのだが、様子が変だ。エレベータ
が停まってしまって呼んでも無反応。業務用のエレベータを調べて貰ったら、これも動かないという。
部屋によってはお湯が出ない、床暖房が切れたところもあるらしい。偶然エレベータ前に居合わせた
人が、どうして動かないの!とギャンギャン騒いでウルサイ。こんな時は泰然自若で待つのだよ。幸い20
分位で復旧した。歌舞伎座夜の部に行くので、午後4時頃に銀座の「ミキモト」に行った。山形に行
った時、真珠のロングネックレスの糸が切れてしまったので修理をお願いしていたのだ。受け取ってから
歌舞座に向かって歩いていたら、ドラッグストアからピンクのショートコートを着た小柄な女性が出て来た。私
を見てニヤっと笑った。K岩だった。アメリカの旅行社の通訳ガイドを務めているK岩は、今長いツァーの
仕事が始まったところだった。今、お客さんを銀座の歩行者天国に置いて来たところだと言う。
歌舞伎座の前で彼女の写真を撮って別れた。これから頑張ってね!切符を出して入場しようとし
たら「お客様、これは明日のチケットですよ」「え?そうなの?そうだったら折角来たんだから今日と
明日交換してよ」「チケットを交換は出来ません。それに今夜は満席ですし。明日またおいで下さい」
・・・それだったらK岩を捉まえて30分ほどお茶でもしようと外に出て探したのだが、もうそ
の時彼女の姿はどこにも無いのだった。チェッ!仕方ない、帰るとするか。タクシーを掴まえて帰った。
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11月 9日(日)雨
朝 明石町「ダイニング」B定食(無塩トマトジュース、スペイン風オムレツ、野菜炒め、サラダ、トースト、飲むヨーグル
ト、バナナ、コーヒー)880円、「後藤屋」のタルタルソース






兄宅に新潟・村上から鮭製品が届いたそうだ
昼 明石町「ダイニング」A定食(豚肉の梅しそ焼き、のっぺい煮、春菊のお浸し、ご飯、味噌汁、コ
ー)1320円、今川焼き242円






今年初の今川焼き
夜 歌舞伎座にて 弁当1400円、お茶

え!今日も歌舞伎座ですか?


昨日の夜は歌舞伎座でお弁当を食べる予定だったからダイニングの予約はしていない。帰宅して問い
」合わせてみるとA定食ならありますよ、ということでお刺身定食を食べることが出来た。その
代わり、今日の夕食はキャンセル。昨日は曇っていたが、今日は雨だ。また歌舞伎御座に行かねばなら
ないのになぁ。ま、仕方ない。私がそそっかしくて日程を間違えたのだから。今月の歌舞伎座夜
の部は「當年祝春駒」と話題の三谷かぶき「歌舞伎絶対続魂」幕を締めるな ショウ・マスト・ゴー・オンで
ある。「當年祝春駒」は工藤佑経の歌六と若手・萬太郎、橋之助、玉太郎、虎之介、米吉の舞踊だ
が、K岩はアメリカ人の客を大勢連れて4階の席からこの幕17分間だけ観ると言っていた。さて、三
谷かぶきだ。「ショウ・マスト・ゴー・オン」は何度も再演された人気喜劇で、数年前私もとても面白く観た。
あれを歌舞伎にしたらどうなるんだろう。三谷幸喜さんは時代を江戸時代の伊勢に移し、「義経千
本桜」を上演するという設定にしていた。狂言作者花桐冬五郎を幸四郎、座元藤川半蔵を愛之助、
山本小平次に獅童、油屋遊女お久を新悟、坂田虎尾/狂言役者見習花桐番吉に染五郎、大道具方
儀右衛門に阿南健治、骨つぎ玄福を浅野和之、竹島いせ菊を彌十郎、頭取嵐三保右衛門に鴈治
郎、叶琴左衛門に白鸚など。歌舞伎界以外の出演者の阿南健治さんと浅野和之さん、いい味出し
ていた。若手では篠塚五十鈴役の莟玉が目立った。いや〜、そう来ましたか。笑うよね、この展
開は。三谷かぶきの前作は「月光露針路日本風雲児たち」だったが、幸四郎と猿之助が大活躍す
るスケールの大きな話だった。個人の好みとしては、今回の舞台の方が好きかな。8月には野田歌舞
伎の「研辰の討たれ」の嬉しい再演があり、普段歌舞伎に興味が無い甥ヒカルまで観て喜んでいた。
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【今週の振り返り】
新潟県は日本海に面した南北に長い地方だ。直線距離で南北約250`という細長いカタチだから、
県内でも場所によって気候も風土も文化も言葉さえ違うことがあるらしい。この細長い県は北
から下越地方、中越地方、上越地方と3つに区分されていてる。そうそう佐渡島も忘れるわけ
には行かない。地図で見ると上部にあるのに下越?地図で一番下にあるのに上越?と違和感も
あるだろうが、かつて都があった京都から見て上か下かと言うみたいだよ。下越地方に属して
いる主な都市は県庁所在地の新潟市、新発田市、村上市、燕市、五泉市、阿賀野市、胎内市な
ど、中越地方は長岡市、三条市、柏崎市、小千谷市、加茂市、十日町市、見附市、魚沼市、南
魚沼市など、上越地方は上越市、糸魚川市、妙高市、そして佐渡地方は佐渡市である。私の両
親は中越地方の出身で、叔父、叔母や半数以上の従兄妹は既に亡くなったしまったから疎遠に
なったものの数少ない親類は中越地方に住んでいる。これだけ距離があると、例えば上越市に
行った時、富山県に就職先や進学先を選ぶことが多く、大きな買い物の時も迷わず富山市に行
くと聞いた。遠くの県庁所在地より、近くの隣県というワケだ。因みに私が生まれて7歳頃まで
過ごした下越地方にある山の中の町の2駅先は福島県だった。
生まれた県とはいえ、小学校1年の冬までしかいなかったので実は新潟県は知っているようで
知らない場所でもある。京都や大分県や長野県や北海道に行く頻度には及ばないが、行く度に
新潟県の深い魅力を感じることになるのが繰り返し訪れる由縁だ。今回の旅も多面的な新潟の
魅力を味わうことが出来た。
1日目:中越地方の南魚沼市「欅苑」で昼食→魚沼市の奥只見湖遊覧→南魚沼市「Rugon」に
宿泊
2日目:中越地方の十日町市小出にある清津峡渓谷トンネルを見学。清津峡は黒部渓谷、大杉谷と
共に日本三大渓谷のひとつで柱状節理を間近で見ることが出来ることで知られる。その清津峡
のある越後妻有地域は、2000年から開催されている世界最大級の国際芸術祭「大地の芸術祭」
の舞台でもある。2018年の越後妻有アートトリエンナーレでアート作品「Tunnel of Light」として改修
し、全長750bのトンネルを外界から遮断された潜水艦に見立て、外を望む潜望鏡として途中の
見晴所と終点のパノラマステーションなどの作品となった。歴史あるトンネルを建築的な空間とアーティスティック
な雰囲気を醸し出すことに成功している。マ・ヤンソン氏が設立しダン・チュン氏と早野洋介氏の3名が
運営しているMADアーキテクツの作品だ。暗いトンネルの中を往復1,5`以上歩くとあって行くことを
躊躇ったのだが、アシスタント添乗員のSさんが車椅子を押してくれたお陰で、私も楽しむことが
出来た。ホントに感謝に堪えない。ありがとうございました。
南魚沼市の「龍寿司」で絶品の鮨を堪能→魚沼市の永林寺で石川雲蝶の作品を鑑賞→南魚沼
市の「今成」で山家漬・錦糸漬を購入。八海山の酒粕で漬けた甘口の粕漬けだが、山家漬の
名付け親は先々代の親友だった歌人であり書家の會津八一で、これまで北原白秋、坂口安吾、
海音寺潮五郎、また当代と親交があったことで正岡子規や高浜虚子、河東碧梧桐など俳人や
歌人に愛された漬物なのだそうだ。ホントにこれ美味しい!今日も南魚沼市「Rugon」に宿泊
3日目:南魚沼市→下越地方の燕市へ 槌起銅器で有名な「玉川堂」を見学。金槌でコンコンと
銅を叩きながら立体的な器を作り上げる技術の素晴らしさ!明るい作業所に女性も多い職人
さん達が仕事に集中していた。意外なことに職人希望者も結構いるのでリクルーティングには苦労
しないそうだ。作品展示室にあった人間国宝の方の作品の値段を見たら300万円を超えてい
た。やはりね、いいものは高いよね。それに比べるとかなりお安かったが、銅製グラスを買わ
せて頂きました。→新潟市の「旬庭」でフレンチのランチ→新津駅から車で15分の場所にある「中
野邸記念館」を見学。中野寛一が採掘した新津油田は最盛期年産約17万klに達し、名実と
もに日本一の石油王となった。採油一帯は現在「石油の里」として整備されているが、その
中にある木造建築の中野邸と共に注目されるのは、明治から昭和にかけて一級の造園技師集
めて49年の歳月をかけて造園した庭園で2000本ものもみじが植えられている。盛りまであ
と一歩というところだったが、もみじの紅葉を楽しむことが出来た。
→新発田市の月岡温泉へ 白玉の湯 華鳳 別邸越の里に宿泊する。昨年、月岡温泉をバス
で通過したことはあるのだが、バスの中では爆睡していて一瞬目が覚めた時温泉宿らしきも
のを見かけたという記憶しか無い。今日改めて来てみて、田園と言ったらよいのか田んぼの
真ん中と言ったらよいのか迷うような場所に忽然と現われたのが月岡温泉だった。「新潟の
奥座敷」としてバブル時代は120万人の観光客が押し寄せたそうだが、崩壊後の客は半減、
宿の3分の2が廃業・閉鎖に追い込まれたのだそうだ。旅館の大型化を競い合い、客を施設
内に囲い込んだ影響で温泉街が廃れた例は全国各地で見られたが、ここ月岡温泉でも同じ。
これではイカンということで10年程前から開湯100年に併せて温泉街のリノベーションに取り組ん
でいるとか。美しい月を眺めながら、部屋の露天風呂で温泉を愉しんだ。
4日目:早朝の月岡温泉。朝もやにたなびく山々と静かな田園風景が広がっていた。宿の名
物のカレー付きの朝食を摂ってから出発。瓢湖から飛んで来て田んぼで落穂を拾っている白鳥
をたくさん見かけた。最終日の今日は、一度は行きたいと思っていた村上市に向かった。
上越地方でも一番北に位置するのが村上市である。古い街並みの残る村上は鮭の街でもあり、
皇后雅子様のご実家小和田家の出身地でもある。小和田家の祖先は村上藩の藩士だったそう
な。塩引き鮭の製造・販売を手広く行っている「きっかわ」の店舗の奥に行くと、天井から
吊り下げられた夥しい塩引き鮭が目に飛び込んで来て圧倒された。長年見たいと思っていた
ので感慨も一入だった。旅の仕上げは、新潟市に戻って古町「鍋茶屋」での賑やかな昼食会。
キレイどころの芸妓さん3人がお座敷に来てくれた。美味しい料理を食べながら、三味線と日
本舞踊を愉しむなんてバーカ豪華じゃないか。
新潟の旅が始まる前日11月3日は、新潟県の広範囲が激しい雷雨に襲われたそうだ。長い
時間雷が鳴り響き、強い風と激しい雨。しかし、その翌日からカラリと晴れ、青空には雲ひと
つ無かった。1年のうち新潟県では晴れる日はたったの70日と聞く。ところが、私達が旅
した4日間は毎日が晴れた。新潟交通のガイドさんが「こんなに毎日晴れるのはホントに珍し
いんですよ」と仰っていた。天気にまで恵まれたね。
越後の旅のことらろも、毎日バーカ楽しかったてぇ
また行くすけ おめさんがた待ってれや
もうすぐ雪が降って来ルニャ
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